それで、ここからが多少ややこしい内容になってくるのですが、そのようにして長い間、たくさんの人々が、様々な努力や試行錯誤を繰り返し続けてきた結果、現在、私達が暮らしている世界は、もし昔の人々が見た場合には、「ああ、昔から多くの人々が、ずっと夢見ていた理想が、ほぼ完全に実現している」「昔の人々の夢がすっかり現実になって、ものすごく便利で豊かな生活をしている」などというように、ものすごく素晴らしい理想の生活をしているように見えるのではないか、ということなのです。
ところが現代の世界に生きている多くの人々は、「まだ、これもできていない」「今もこんな物が足りない」「こういうものがあればよいのに・・・」「こんな政治や社会だったら良いのに・・・」などというように、現在も相変わらず、そうした昔の人々にとっては、ほぼ理想の世界に見えるかもしれない現在の世界においても、様々な不足や不満を感じたり、様々な夢や願望や欲望を感じながら、それぞれの人の人生を生きているようなところがあるわけです。
もちろん、そうした現代に生きる多くの人々が感じている様々な不足や不満の気持ちや、あるいは、様々な夢や願望や欲望などによって、現在の世界は、時間が経つに従って、さらにどんどん良くなってゆくのではないか、とも思われます（時には、様々な問題や間違いも起こすかもしれないのですが・・・）。
しかしながら、一人一人の人間としては、そうした「何かが足りない」「何かを手に入れなくてはならない」などというような気持ちを持つと一方で、時には、「今生きていること自体に幸せや豊かさを感じている」「現在の学びや仕事や生活にも、ある程度十分満足している」などというように、現在の世界に生きていること自体に関しても、時折、十分な満足感や幸福や感謝の気持ちを感じたり、また、もうすでに現在手に入れていたり、実現してしまっている夢や願望などについても、十分な達成感や喜びを感じることも、とても大事なのではないか、ということなのです。
Ｃｅｃｙｅ（セスィエ）
2023年1月27日 9:03 PM, 人生観、世界観 / 健康、医療 / 宗教、道徳 / 成功論、繁栄論 / 政治 / 歴史 / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 科学、テクノロジー / 経済
