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ヘルメスについて Part 9

3、古代の神秘思想や錬金術で有名なヘルメス・トリスメギスの実像について

 三つめは、これは神話というよりも、どちらかというと、いわゆる古代の神秘思想や錬金術の方でとても有名になっているのですが、後世、「ヘルメス・トリスメギストス」として知られている人物の話になります。

 この人物自身は、昔からかなり謎に包まれた人物だったようなので、さらに数千年経った現代の辺りの時代になると、はっきり言って、いったいどんな人物だったのか、ほとんどよくわからないようなところも多いのですが、大まかに言うと、だいたい次のような五人の人物の話が多少、複雑に混ざり合ったような形で後世に伝わっていったようです。

 まず一つめは、これは正直言って、そう簡単に受け入れらないような人が多いとは思うのですが、実は、この「ヘルメス・トリスメギストス」のモデルとなった人物は、今から数千年前に古代エジプトというよりも、中近東の辺りを中心に活躍した、ある種の神人のような人物であったようです。

 どのような人物だったのかというと、さっきまで、そこにいたかと思うと、今度は別の場所にいるというような感じで、パッとテレポーテーションして移動しながら、多くの人々に様々な知恵を教えたり、空中から様々な物を取り出してみせるようなことをしていた人物だったようなので、現代人のイメージとしては、イエス・キリストや偉大なヨガの聖者のようなイメージの人物だったように思われます。

 二つめは、これも少し理解しがたいかもしれないのですが、おそらく、このヘルメス・トリスメギストスのモデルとなった人物の話は、ユダヤ教やキリスト教では、「エノク」という人物の話として伝わっているように思われます。

 聖書にも何人か似たような名前の人物が登場するようなので大まかな要点だけを述べると、このヘルメス・トリスメギストスと同一視されている「エノク」という人物は、地球人というよりも、どちらかというと外宇宙から使命を持って、メッセンジャーとして地球にやってきた人物であり、その時代の人々に正しい神の教えに従って生きることの大切さを説いた人物であったように思われます。

 ただし天上界(高次元世界)に神がいるという話と、その人物自身が空からやってきたことが、当時の人々には、かなり混乱して受け取られたふしがあるので、後世の時代になると、彼は人間の預言者であったが、死ぬことなく天の世界に帰った、というような話が伝わるようになっていったようです。

※「ヘルメス・トリスメギストス」は、エジプト神話の「トート神」と、ギリシャ神話の「ヘルメス神」と、古代エジプトで非常に尊敬されていた大宗教家を霊的にほぼ同一視して、三倍、もしくは、非常に偉大な神仏に近い存在としてまとめて呼ぶ際に使った名称だと思われます(要するに現代風に言うと、古代ギリシャ語では「偉大なヘルメス様」、それから古代エジプト語では「偉大なトート様」というような感じでしょうか)。あと霊的には、祈りや瞑想の際などに仏教の三尊像のような感じで(必ずしも両側の神仏が小さいとは限らなかったようですが・・・)、よく二人や、三人の姿で現れることがあったようなので、それも名前の由来になっているように思われます。

※今日伝わっているような聖書の記述では、宇宙から空飛ぶ乗り物に乗ってやってきた「神」や「天使」と名乗っているような人々と、霊的に把握した「神」や「天使」の存在が、かなりごちゃごちゃに混乱して理解されているように見受けられるのと、それから地球以外の宇宙であっても、この物質世界の宇宙なのか、それとも五次元以上の霊的な次元の宇宙なのかということも、かなりごちゃごちゃに混乱して理解されているように思われます。あと闇の勢力の暗躍で、ほぼ明らかに元々の記述を書き換えられたように見える部分がかなりあるようです(参考1参考2)。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2015年1月23日 9:06 PM, ギリシャ神話 / スピリチュアリズム、霊界 / ユダヤ教 / 宇宙文明、古代文明 / 宗教、道徳



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