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政治問題と社会問題の違いについて Part 6

4、政権交代した際の社会問題の解決の行方について

 それで次は、選挙の際に野党から新しく与党になって、政権交代した人々の立場について、考えてみたいと思うのですが、確かに時折、そうした際に本当に素晴らしい知恵や実力や人望があって、その後、劇的に大変な事態を大きく好転させるような、ものすごい人物や集団もいることがあります。

 しかし、たいていのケースでは、そうして新しく政権についた人々も、いざ前政権が抱えていた非常に大変な社会問題の解決を図ろうとすると、最初は様々な派手なアピールをしたり、次々と新しい政策を試みようとすることも多いのですが、実際に政府の仕事に就いてみると、野党の時には、あまり真剣に聞くこともなかった、多くの人々の命や生活に直接深く関わってくるような、非常に慎重かつ正確な判断が、次々と求められるようになっていったり、また、本当に何が正しくて、何が間違っているのかすら、よくわからないような微妙な情報がたくさん入ってきたり、未来の状況の予測が非常に難しかったり、それから、かなり微妙な利害関係の調整が必要になってきたりするようなことが非常に多くなってゆくために、結局、しばらく経つと、前の政権とほとんど同じような対応策をとるしかないような状況に追い込まれてしまうことも、結構多いようなのです。

※ですので、国民の側としては、たとえ、すぐに良い成果が上がらなくても、その時々の状況において、最も最善の判断や行動をしていると判断されるような政治家や政党については(そうでないなら、全く話は違いますが・・・)、選挙の際にある程度、しっかりと支持し続けてあげることが、とても大事になります。なぜなら、その方が、政治が混乱してる期間がより短くなるので、たとえ政府として、様々な試行錯誤が必要な状況であったとしても、結果としては、より短い期間で、国民が望んでいるような社会の状況にしてゆきやすいからです。

※逆に言うと、その国の国民が、まるでスポーツ観戦(純粋に楽しんだり、応援したりするのは全く構わないと思うのですが・・・)のような感覚で、その時々の気分で、政治家や政党を熱烈に応援したかと思うと、今度は何らかの出来事を境に、すぐに大騒ぎし出したり、すぐに冷めて、感情的に怒ったり、非難し出したりする国民が、たくさんいるような国の政治は、わりと不安定になりやすく、経済的に低迷したり、治安が悪くなったり、深刻な外交問題や軍事問題などが生じたりしやすくなるようなところがあるので、かなり注意が必要です。

※元々、民主主義は、国民の冷静な正しい判断や評価を、政治に反映させるための制度なので、そうではなく、その時々の国民の気分や我がままや、身勝手な思い込みを、そのまま政治に反映させるようにしていたら、だんだん、おかしくなることが多いのではないでしょうか。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2021年11月13日 9:03 PM, 政治 / 歴史 / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 経済 / 軍事



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