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Q&A(短答編) 歴史の資料について

Q歴史の資料について

A日本人は、子供の時の歴史の勉強の影響からか、パッといっけん難しそうな、たくさんの歴史の文章を見せられた際に、それが本当に正しいものかどうか、ということよりも、自分の意見が正しいかどうか、ということの方に、すぐに考えが持っていかれがちなんです。

 つまり、そもそも昔の歴史の史料なんて、はっきり言って、全部正しいなんて絶対ありえないのに、そうした根本的な疑問は置いておいて、そうではなく、「自分の意見や考えは、本当に正しいかどうか」とか、「偉い学者さん、先生は、いったい、どう言っているのか」ということの方に、すぐに考えが持っていかれがちなんです。

 ところで、それでは昔の歴史の資料というのは、本当にすべて正しいのか、というと、たいてい、そんなことはなくて、はっきり言って、本当に正しいことが書いてある資料もあれば、そうでないインチキの話ばかりが書かれている資料もあるので、本当は、そうしたものに関しては、かなり疑って調べているくらいの人の方が、本当の専門家のようなところがあるんです。

 例えば、ある家に代々の家系図があるとしても、その中に歴史上、ものすごく偉いと言われているような人がいれば、そうした家の家系図は大切に保管されるのでしょうが、そうではなく、その中にとんでもない謀反者や犯罪人が入っていた場合には、おそらく、一生懸命消しにかかるか、そうした家系図そのものを紛失したことにして、なくしてしまうのではないか、ということなのです。

 これは、その家に伝わる家宝のようなものについても、ほとんど同じようなことが言えるので、例えば、昔の王家や殿様の家にあった宝物のようなものは、その王家や殿様の家が続く限り、たいてい大事に保管されますが、そうではなく、その王家や殿様の家が、何らかの理由で滅びてしまった場合には、不思議なことに、全然違う別の人の手に渡っているのに、まるで昔からのその人自身の持ち物であったかのごとく、大事に保管されることもあります。

 ですから、特に昔からの家系図みたいなものに関しては、「いったい誰が、どんな理由で一生懸命保管していたのか」ということくらいは、ある程度、冷静に考えるべきだと思います。

 まあ、もっとはっきり言うと、特に昔からの家系図みたいなものは、現在生きている誰かが、他の人々から生まれながらにして偉いと思わせるための一種の身分証明書のような役割を果たしていることもあるので(特に身分があるわけでもないような普通の人が)、これは、別にどこの家と言うわけではないのですが、特に1000年も前からの家系図なんて、途中で、いったい、どこの誰が書き換えたか分からないようなところもあるので、あまり信用する必要はないのではないでしょうか(参考1参考2参考3)。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2013年11月22日 9:03 PM, Q&A(短答編) / 歴史



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