Light Symbol

トランプ・ショックについて Part 6

 ちなみにトランプ氏の有名な発言の一つに「アメリカとメキシコの間に壁を作る。お金はメキシコ持ちだ」というような発言があるのですが、多分、これは多くのアメリカ人の本音、「ああ、普通の移民ならわかるけど、なんであんなに大勢、不法な移民が入ってきて、自分達の職を奪うんだ」とか、「この国だと、とにかくお金がないと話にならないけど、正直言うと、結構大変なので、あまりお金は使いたくないなあ」といったアメリカ人の本音を、パチンと押さえるような言葉になっているようです。

 ただし、「アメリカとメキシコの間に壁を作る」まではわからないでもないけれども、そこで「お金はメキシコ持ちだ」とまで言ってしまうと、まあ多分、これはトランプ氏本人も、本気でそんなことができるとは思っていないし、また多くのアメリカ人も、やっぱり本気でそんなことできるとは思っていないのでしょうが(ここでお笑いだと、「そんなことできるかよ!」ってことになるので、オチになります)、ただ普段から、何となく不満がくすぶっていた多くの人々の目から見ると、多くの人々の本音を言ってくれているので、気分がとてもすっきりするわけです。

 ただ、その後、当然のことながら、あちこちから非難や反論が巻き起こって、炎上騒ぎになるわけですが(そうすると、お笑いだと、受けるかどうかはともかくとして、少し変なずれたことを言っているので、ボケになるのですが、当然、その後、あちこちから、たくさん突っ込まれることになります)、そうすると、たとえアメリカ大統領選挙の討論会をテレビで見ていて、「ああ、そうだ、そうだ」と納得した人々が数多くいたとしても、それを人前で言うと、「お前も、あんな奴の仲間なのか」と責められそうな気がしてくるので、気がつくと、いつものアメリカの選挙とは全然違って、あっちにもこっちにも、周りの人々には一切公言しない「隠れトランプ支持者」のような人達が、数多く出てくるようになってしまったのかもしれません。

 あと、今回の状況を見ていると、多少、アメリカ映画の世界でよく見るような、多くのアメリカ人の心の奥にある集団意識が、現実の世界に投影されてしまったような印象も受けるので、霊的に見ると、こうした大騒動を、アメリカで一番、すごい人のはずの大統領の候補者と、国中で大騒ぎしながら、一度、やってみたかった、というような多くの人々の潜在願望が、現在、ああした形で現実化してしまった可能性もあります。

※あと、アメリカと言えば、あのすごい空母機動部隊を持っている国のはずなのに、国境沿いで、いろいろ問題が起きていると言っているわりには、テレビで観ていたら、ずいぶん簡単な作りの壁だなとは(全部ではないらしいのですが・・・)、私もかなり驚きました。

※ただ、ビジネスの交渉事では、よく「一応、ダメかもしれないけど、言ってみよう」と思って、一応しゃべってみたら、「意外と受け入れてくれた」とか、「その件はダメだったけど、それが元で別の案件につながった」というような話はよくある話なので、ひょっとしたら、トランプ氏は、そうしたビジネスマンの感覚で、一応しゃべってみて、あちこちの反応を試していたのかもしれません。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2016年11月18日 9:06 PM, コラム / 政治 / 社会、文化



«

»

おすすめ記事

過去の記事