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人間の完全性について Part 3

3、昔の人々の目から見ると、現代人は、ほぼ最高かつ完璧な品々やサービスやシステムに取り囲まれた生活をしているのに、なぜか相変わらず、たくさんの不満や不便を抱えた精神状態になっている

 さて、そのような視点で見ると、とても不思議なことに気付くのですが、それは現在、みなさんが、自分の生活に不満や不便を抱えているのとほぼ同じような理由で、おそらく数百年前、そして数十年前の人々も様々な不満や不便を抱えていたはずなので、そうした不満や不便が、少しでも解消されるように様々な努力を続けてきた結果、そうした不満や不便を解決した商品やサービスが、みなさんの周りには、たくさん溢れ返っているわけなのですが、それにも関わらず、現在も多くの人々は、そうした一昔前の人々とほとんど同じように、いや実際には、かなり楽になり、改善されたにも関わらず、なぜか相変わらず、自分の生活に不満や不便を抱え続けているということなのです。

 つまり実は、そうした歴史的な視点、あるいは、時間的な視点で見ると現在のみなさんの生活は、数百年前、あるいは、数十年前の人々の視点で見ると、たとえ、まだまだ様々な点で不満や不便を抱えているとしても、実際にはそうした数百年前、数十年前の人々の不満や不便は、ほぼすべて解消されたような状態の生活を送っているにも関わらず、なぜかそうした文明の進化の恩恵を素直に受け入れられずに相変わらず、現在も多くの人々は、自分の生活に様々な不満や不便を感じているということなのです。

 さて、そうした視点で見ると、もう一つ非常に不思議に感じられることがあるのですが、それは現在、みなさんが、もうすっかり古くさく感じて、無用に感じている物の中には、そうした商品やサービスが登場した当時の時点では、ほぼ最高かつ完璧な物のように感じられたものも非常にたくさんあったのではないか、ということです。

 つまり実は、長い目で見ると現在、みなさんの生活を取り囲んでいる、たくさんの品々やサービスやシステムのようなものというのは、常のその時々のお金の問題や、人や組織の問題や、技術や材料の問題や、場合によっては、その時点での常識や価値観の問題などで、いろいろな制約があったとしてもある意味、常にその時点では、最高かつ完全にその目的を達する、あるいは、必要な効果を満たす品々やサービスやシステムで満ち溢れているのが現実の世界である、というように言えるようなところもあるのです。

 もちろん実際には、現在も多くの人々は、様々な点で、いろいろな不満や不便を抱えているわけなので、そうした点から見れば、おそらく今後、数十年、あるいは、数百年というような長い年月のスパンで見れば、現在、私達を取り囲んでいる品々やサービスやシステムというのは、まだまだ不完全で改良の余地のある発展途上のものばかりであるというような見方もできるのですが、それにも関わらず、数百年前、あるいは、数十年前の人々の目から見れば、やはり、その当時の不満や不便や問題点は、ほぼすべて解決され、改善された後の最高に完璧かつ完全な品々やサービスやシステムばかりに見えるのではないか、ということなのです。

※説明が長くなるので省略しますが、これらと似たようなことは、人間の知性や体力や人間性全般や、それから学問や科学やスポーツや芸術文化や、さらには政治や経済のシステムや、国や社会のあり方に至るまで、現在の人類を取り囲んでいるほぼすべての分野について、ほぼ同じようなことが言えるのではないか、と思われます。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2014年4月2日 9:03 PM, 成功論、繁栄論 / 知恵、正しさ / 芸術、美



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