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「ワンネス主義」は、確かにある種の悟りや理想を表す尊い概念ではあるが、現実には、あまり良い結果をもたらさないことの方が遥かに多い Part 3

3、「人類は、一つ」、とか、「一つの世界の実現」、というようなワンネス思想が行き過ぎると、多くの人々が、自由や個性を失い、いつの間にか、そうした理想を掲げる独裁者のような人物に国家や組織が乗っ取られてしまうことがあるので、大変、注意が必要である

 第三には、これは、あまり聞いたことのない話なのではないか、と思われるのですが、実は、こうした「ワンネス」という概念を使うと、わりと簡単に、ちょっとそう簡単には、誰も反論し、批判しづらいような宗教ができてしまうようなところがあった、ということです。

 実際、現在の地球には、「多くの人々が、お互いに敵対し合い、憎しみ、傷つけ合っているが、本当は、すべて一つの存在、一つの世界なのだ」、とか、「お互いに愛し合い、一つになることで、すべての世界は、統一された理想世界になるのだ」、というような教えの宗教が、たくさんあるのですが、それでは、こうした考え方の、いったい、どこに問題があるのか、というと、これは、よく考えてみないと分かりづらいのですが、大体、主な問題点としては、次のような二つのことがあげられます。

 

1、世の中には、すべて共通化して、統一しておいた方がよい部分と、あまり共通化したり、統一したりせずに、ある程度、自由にできるようにしておいた方がよい部分の二つの要素がある

 まず第一には、これは、この物質世界だけでなく、基本的に高次元世界と呼ばれる場所も全く同じであるはずなのですが、この現実の世界では、「何でも一つ」などというように、すべて共通化して、統一してよいものと、その反対に、「何でも一つ」などというように、すべて共通化して、統一してしまうと、次から次へと、いろいろな問題が吹き出してきて、全くうまく行かなくなってしまうようなものの二種類の性質のものがある、ということなのです。

 例えば、身近な例をあげると、今みなさんが使っている、こうしたコンピューターやインターネットの基本のガイドフレームというのは、みなさんもご存知のように、世界中どこでも、基本的に同じ信号や、同じプログラムや、同じ処理システムで運営されているので、その恩恵を受けて、今や世界中、どこでもこうしたコンピューターやインターネットの閲覧や通信のやり取りを自由に行うことができるのですが、ところが、それでは、こうしたコンピューターやインターネットの信号やプログラムや機械を完全に統一してしまったら、いったい、どうなってしまうのか、というと、今度は、誰かが、もっと良い改善の方法を見つけたとしても、いつまで経っても何も変えられない、とか、あるいは、誰かが、後からシステム自体の問題点や間違いを見つけたとしても、何も変えられない、などというような事態になってしまうので、実際問題として、かなり大問題が発生することになってしまう、ということなのです。

 つまり、こうしたコンピューターやインターネットの分野というのは、全体として、ある程度、共通化され、統一されていた方がよい部分と、そうではなく、あまり完全な形で共通化したり、統一したりせずに、ある程度、それぞれの個人や企業が自由に開発したり、改良したりできるようにしておいた方がよい部分の二つの要素がある、ということなのですが、これとほとんど同じように人間社会や自然界、あるいは、宇宙全体に関しても、ある程度、全体として、共通化して、統一しておいた方がよい部分と、そうではなく、あまり全体的な共通化や統一なんてしない方がいい部分の両方があるようなところがある、ということなのです。

 ですから、人間社会や自然界、さらには、宇宙全体に関しても、何でもかんでも一つにするなんて考え方は、ちょっと野蛮で非実用的、というか、はっきり言うと、それぞれの人間や生物の幸福軽視の危険思想のようなところがある、ということなのです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2011年10月5日 9:16 PM, スピリチュアリズム、霊界 / 人生観、世界観 / 宇宙文明、古代文明 / 宗教、道徳 / 政治 / 社会、文化



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