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知ることと人間性の関係について Part 21

4、時々、大多数の普通の人々には、本当に知性が高い人の愛情の深さや人間性の素晴らしさが、なかなか、わからないこともあるものである

 四つめは、これは、もっと深い問題になってくるのですが、一般には、人間の知性は高ければ、高いほどよいと思われていることが多いのですが、ところが、実は知性が高い人には、知性が高い人にありがちな少し難しい問題があって、それというのは、先ほども述べたように、たいてい知性が高い人というのは、非常に高度な専門的なことを研究していたり、非常に最先端の新製品や新技術を開発していたり、また非常に独創的な芸術作品などを創作していたりすることが多いので、大多数の普通の人々には、そうした知性の高い人が、普段やっていることや考えていることというのは、かなり詳しく話を聞いたり、かなり詳しく勉強したり、調べてみたりしてみないと、なかなか、よくわからないことが多いものなのです。

 ですから、はっきり言って、そうした専門的な研究や、最先端の新製品や新技術や、独創的な芸術作品などが、多くの人々にしっかりと理解され、広く受け入れられるようになれば、多くの人々が、「ああ、あの人は、非常に高邁な理想を掲げて、努力した立派な人だ」とか、「彼は、みんなの豊かさや幸せのために一生懸命努力した、本当に愛情の深い人物だ」とか、「彼女は、世界的に知られる、本当に偉大な芸術家だ」などと盛んに褒めそやされるようになることも多いのですが、ところが、まだ、そうしたしっかりした成果が出ていない、その途中経過の様子だけを周りの人々から見ていると、その人が、いったい何の研究や調査をしているのか、また、それが、いったい、どれほど重要なことなのかなんて、さっぱりよくわからないし、それから、いったい、どんな素晴らしい新製品や新技術を作ろうとしているのか、また、それが、いったい、どれほど便利で素晴らしいものになるかなんて、やっぱり、さっぱりよくわからないし、さらには、いったい、どんなビジョンに基づいて、どんな素晴らしい芸術作品を創作しようとしているのか、また、その意図も感覚も、さっぱりよくわからないような状況になりがちなのです。

 それゆえ、そうした途中経過の段階では、その人の愛情の深さや人間性の素晴らしさというのは、ほとんど理解されずに、時折、大多数の普通の人々からは、単なる偏屈な頑固者や奇人変人のように見られたり、また場合によっては、ほとんど最低の馬鹿者や社会の脱落者や、準犯罪者のような扱いをされてしまうことすらあるようなのです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2019年6月6日 9:03 PM, 人生観、世界観 / 宗教、道徳 / 愛について / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 科学、テクノロジー / 芸術、美



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