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世界の軍事的な同盟関係について Part 2

 それから、現在の世界には、そうした形で、幾つかの世界規模の軍事的な同盟のネットワークができていて、例えば、日本や韓国は、アメリカと同盟関係になっていますが、さらにアメリカは、南北アメリカやヨーロッパや世界中の様々な国々とも軍事同盟を結んでいるので、現実には、日本は、単にアメリカ一国と軍事同盟を結んでいるのではなく、世界の半分ぐらいの国々とも、間接的な形で軍事連盟を結んでいるような形になっています。

 同じように、ロシアや中国を中心とした軍事同盟も世界中に広がっているので、そうした形で現在の世界は、ほぼすべての国々が、何らかの形で、どこかの軍事同盟に直接属するか、あるいは、もう少し間接的な形で、そうした軍事同盟の保護下や影響下に置かれているような状況になっています(これは現実の世界の軍事同盟のあり方についての話なので、現在、こうした状況によって、世界中の国々が、軍事的に対立している、というような意味ではありません)。

 ただし、現在、世界中の国々は、国際連合に加盟して、共通の話し合いの場を持っているし、また不測の事態に備えるための様々な仕組みや緊急時のノウハウを持っているので、特にこうした世界的な軍事同盟のネットワークが、直接、戦争につながるような事態はありえないと思われます。

 それから、現在の軍事同盟は、昔のように侵略目的のために幾つかの国が軍事同盟を結ぶようなケースは極めて稀で、たいていは、「うちの国を侵略するなら、別の○○大国とも戦争することになるぞ」、などというような形で、いわゆる、他の国の侵略行為を事前に防止するための軍事的な抑止力になっていることがほとんどなので、普通、自分の国の政府が率先して、他の国への侵略方針を打ち出している、とか、自分の国の周りが、あまりに軍事的に不安定な状況にでもなっていない限りは、他の国と軍事的な同盟関係を結んでいても、特に心配する必要はないと思われます(というか、たいてい、その国の政府が、自分の国の平和や安全が最もうまく保てるように、どこかの軍事同盟に加入したり、平和条約を結ぼうとすることが多いので・・・)。

※大日本帝国時代の日本でも、当時、海洋覇権国だったイギリスと同盟関係を結んでいた時代があったのですが、もし、その後もずっとイギリスとの軍事的な同盟関係が続いていた場合には、その後の大日本帝国の孤立も大戦争もなかった可能性があります。それから、戦後、アメリカと軍事的な同盟関係に結ぶことになったので、結果としては、再び、戦後の日本は、アメリカを介して、イギリスを初めとするようなヨーロッパの国々と間接的に軍事的な同盟関係を結ぶような国際関係に戻ったとも言えます。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2015年4月9日 9:08 PM, 政治 / 軍事



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