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現代の選挙制度について Part 4

 そして、そうした民主政治の発達の過程では、「昔の皇帝や国王のような非常に大きな権力を持っている政治家は、大統領として、国民が直接選挙で選べるようにするのがよいのではないか」「皇帝や国王や貴族はいてもいいのだけれど、実際の政治の実務を行う首相や大臣は、国民が選んだ議員の主だった政治家や政党がやったらよいのではないか」「政治が暴走すると、とても危険なので、政治の中でも特に大事な予算や法律の決定や、軍事行動などについては、常に国民が選んだ議会の議員のチェックが必要にしておいた方がよいのではないか」「選挙の不正などないように、かなり用心深く選挙の運営を行なっていたのだが、また不正が発生したようなので、さらに選挙の運営を改良する必要があるようだ」などというような形で、様々な改良や工夫を積み重ねてゆく中で、現在のような選挙制度が作られていったわけです。

 ただ、現在の世界においても、たくさんの人々の中には、「選挙で投票しても、政治なんて、何も変わらないよ」「自分が一票入れても、ほとんど意味ないんじゃないか」などというように感じている人もいるかもしれません。

 確かに、たとえ公正な選挙が行われていたとしても、何となく、それほど素晴らしい理想の政治が行われているようには感じられないかもしれないのですが、しかし、一昔前の選挙がない時代に政権交代を行おうとした場合には、たいてい、多くの人々のとてつもなく大変な努力や犠牲の上でしか、なかなか、そうした政権交代は実現できなかったようなところがあったわけです。

 ですので、そうした観点から現代の選挙制度を見てゆくと、多くの人々の政治的な意思が、平和裡に、しかも、とても簡単かつスピーディーに政治の世界に反映されることによって、特に誰の血も破壊も混乱も見ずに、わりとスムーズに政権交代が実現できるような社会になっているということは、人類の政治システムの進化としては、非常に素晴らしいものになっているのではないか、というように思われます。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2022年3月24日 9:03 PM, 政治 / 歴史 / 知恵、正しさ / 社会、文化



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