3、知性の高さと人間性の関係について
三つめは、今度は、少し違った観点になってくるのですが、それでは、一般に知性が高くなった人は、みんながみんな人間的に優れた人物になるのか、ということについて考えてみたいと思うのですが、これに関しては、だいたい次のような三つのことが言えます(もっと細かい内容については、後ほど詳しく述べます)。
まず一つめは、これは単純なことですが、その人自身の知性が高くなると共に、常に高い目標を掲げて、ストイックに努力するとか、いつも他の人々や生き物達の気持ちが理解できるように心がけるとか、そう簡単に弱音を吐いたり、精神的にふらふらしないようなトレーニングをしているような人であれば、たいていの場合は、知性が高くなると共に人間的にも、より優れた人物になれるのでしょうが、そうではなく、すぐに自分の都合ばかり考えて、利己的な行為ばかり行ってしまうとか、自分の知識や技量をひけらかして、すぐに他の人々をバカにするようなことばかりするとか、さっき泣いたかと思うと、今度は笑っているなどというように、ちょっと精神的に不安定な性格の人の場合には、はっきり言うと、いくら知性を高めても、人間的により優れた人物になることは、まずは絶対にないのではないか、ということです。
Cecye(セスィエ)