さて、こうした霊的な状況は、その後、いったい、どのように変化してきているのか、というと、これは地上の世界の多くの人々の感覚の変化とほとんど同じで、大まかに言うと、特にここ数千年から数百年ぐらいの間に、次のように変化してきた経緯があります。
一つめは、時を遡(さかのぼ)れば遡るほど、人間や生き物の間の身分や上下の違いの感覚が大きかったのですが、それが近現代の市民革命による多くの人々の自由や平等の実現に代表されるように、要するに時間が経てば経つほど多くの人々や生き物達の間で、誰が上で、誰が下とか、何が優れていて、何が劣っている、というような人間や生き物の間の身分や上下の感覚が減ってゆくようになってきたということです。
二つめは、これは少し言いにくい話になるのですが、前にも少し述べたように闇の勢力の陰謀によって、長い輪廻の間に本当は、ずっと徳高い行為をしてきたにも関わらず、あまり良い思いをしてこなかった人々や生き物達が、闇の勢力の衰退と共にだんだん、本来の霊的な立場を取り戻すようになってゆき、その反対に長い輪廻の間に本当は、ずっとかなり悪賢い陰謀ばかり行ってきたにも関わらず、表向きは、まるで素晴らしい聖人や偉人のように振る舞ってきた人々や生き物達が、闇の勢力の衰退と共にだんだん、元のみすぼらしい状況に戻るようになっていったということです。
三つめは、これは、ちょっとややこしい話になるのですが、実は、現在の霊界は、半分ぐらいは、かなりの自由主義、それから半分ぐらいは、以前から、ずっと続いている「霊層主義」(それぞれの霊の役割や進歩に応じて、霊的な上下の住み分けが行われているような霊界の様子のこと)のような形の運営になっているということです。
これは霊界物の書物を読むと、時折触れられている内容になるのですが、要するに、基本的に五次元以上の霊界では、幸福主義的な観点から一人一人の人間や生き物達は、非常に平等で自由な生活を営んでいるのですが、それにも関わらず、霊的な進化や仕事能力の観点から、それぞれの霊が、自分が最も過ごしやすく、また最も生きがいを感じることができるような霊界、もしくは、次元世界に住むようになっているということです。
つまり、基本的に五次元以上の霊界では、一人一人が、非常に愛情に満ちた人間や生き物との関係を築いているので、差別的な発想は、ほとんどないのですが、それにも関わらず、それぞれの魂の霊的な進歩や霊的な仕事能力に応じて、次元的により低い世界から、より高い世界に住み分けを行うようになっているということです(参考1、参考2、参考3)。
※霊界に上下があるといっても、次元的に下の世界よりも上の世界の方が何でも良くて、素晴らしいというわけではなくて、次元的に上の世界は、確かにかなり幸福感の強い世界ではあるけれども、それなりの厳しさや大変さもあるので、それぞれの人間や生き物達が、自分に合った形で最も幸せを感じながら、最も充実感を持って過ごせるような世界にいる、というような霊界の状況になっています。
Cecye(セスィエ)
2014年9月25日 9:03 PM, スピリチュアリズム、霊界 / 宗教、道徳