②なかには、ネームバリュー欲しさに歴史上の偉人や聖人や、近現代の有名人の名前を語って、いろいろな霊的なパフォーマンスを行うような人間もいないとは限らないので、そうした話や文章に触れる時は、そうした名前はいったん忘れて、純粋にその内容の良さや楽しさの観点から、自分にとって必要か否か、ということを冷静に判断した方がよい
第二には、これはかなり意外な発言であると思われるかもしれないのですが、私は、もし、そうした歴史上の偉人や聖人と呼ばれるような人物や、あるいは近現代の有名人のような人物がペラペラと話しているように見える書物やネット上の文章を見つけた場合には、原則、そうした人集めのためのネーム・バリューのありそうな有名人の名前のことは一切忘れて、そうした霊的なメッセージの中に、いったいどれだけ自分が探し求めている知識や、今自分が必要としている行動指針のようなものが書かれているか、ということだけに注目して読んでみて、それで、もし自分なりにある程度納得できるような内容の良さや楽しさがあった場合には、ある程度良しとするけれども、もし、そうした内容的な良さや楽しさがあまり感じられない場合には、自分としては、その霊的なメッセージは必要なかった、ということであまり深く立ち入らずに、別の知識や情報を求めた方が賢明なのではないか、というように考えております。
それというのは、これも先ほどの一件と非常によく似ているのですが、とにもかくにも書店に行けば、非常に内容のある面白い本が、安い値段で溢れんばかりに並べてあるし、またネットを探せば、これまた本屋では絶対に見つからないようなものすごい情報が、探しようによっては、いくらでも、ただで手に入るようなこの御時世において、そうした情報の発信者としては、あまり大きな努力を払わずに多くの人々が、そうしたたくさんの情報の中から、その一冊の本やネット上の情報をピックアップしてくれるためのキーになるような宣伝用の文句というか、キャッチコピーに使う言葉には、そうした歴史上の偉人や聖人、あるいは近現代の有名人の名前というのは、これはもう絶対に最高の存在の一つであるからなのです。
もちろん、そうした歴史上の偉人や聖人や、あるいは近現代の有名人の名前を語った霊的なメッセージのようなものがすべてがすべて、そうした宣伝目的のインチキのものであるというわけではないのでしょうが、ただ、これははっきり言って申し訳ないのですが、現時点におけるこうした歴史上の偉人や聖人や、近現代の有名人の名前をキャッチコピーに使っている霊媒やチャネラーの文章を読んでみる限り、「これって、この有名人のキャラクターを使って、自分の言いたいことを言ってるだけじゃないの?」とか、「この程度の話の内容なら、高学歴のゴーストライターにそこそこお金を払えば、いくらでもそれらしい文章を書いてくれるのではないか」とか、「自分の知っている知識の限り、どう考えてみても、その当人がいたら、こんなこと絶対言うはずないのではないか」というような文章が結構大手を振って、たくさん出回っているようなところがあるということなのです。
それゆえ、こうした、はっきり言って、あまり信頼のおけなさそうな情報に接した時には、中身をザッと見回してみて、「まあ、ここは文章としては面白いと思うけれど、これは、ちょっとお粗末かな」とか、「こんな煽るような言い方は、本人がいたら絶対に言わないと思うんだけど、まあ、この部分はそれらしく本物っぽいかな」などというように、かなり他人事の客観的な態度でもって、要は、それが自分にとって役に立つ楽しい文章なのか否か、という点から見て、その良し悪し(つまり、それが正しいか間違っているかではなく、自分自身にとっての良し悪し)を判断すれば、それで十分なのではないか、というように私は考えております。
このように実は、一般に多くの人々が単純に考えがちな予想とはかなり裏腹に、私は、そうした霊的なメッセージを送ってくる存在が、そこそこ有名な人であればあるほど、かなり疑いの目をもって、その真偽を慎重に吟味してかかるくらいの目を持つことが、とても重要なのではないかというように考えているのですが、それもこれも現在までの地球の社会においては、「死人に口なし」とばかりに「霊界からの○○のメッセージ」とか、「霊界の○○の預言」のような形で、天界というか、高次元世界にいるそうした本物の霊的存在から見ると、「よくもこんなデタラメ、みんなの前で言えたものだな」とか、「それは霊媒のデモンストレーションというよりは、精神病院でやるべきパフォーマンスなのでは?」とか、「自分の勝手な意見を言うために、人の名前を悪用するな」などと言われるような霊的な啓示やチャネリングものがたくさん出回っているために、実際、かなり迷惑していたようなところがあったからなのです。
こうした状況から見る限り、私は、こうした霊的な啓示やチャネリングに関しては、特に歴史上の偉人や聖人や、あるいは近現代の有名人の名前を全面に出してくるような霊媒やチャネラーに関しては、そう簡単に全面信用するのではなく、かなり慎重に疑心暗鬼の態度で、疑いの目で見た方が賢明なのではないか、というように率直に考えております。
このように霊媒やチャネリングの真偽を見分けるには、だいたい以上のような四つの点に注意して見分けてゆけばよいのではないか、というように私は考えております。
Cecye(セスィエ)
2011年6月19日 9:26 PM, Q&A / スピリチュアリズム、霊界