ホームスクーリングは、とても学習効率の高い、親や家族の負担の少ない、子供にとっても楽しい学習スタイルであるが、当然、それには、それなりの気をつけなくてはならない注意点もある
ホームスクーリングというと、現在の日本だと、落ちこぼれとか、勉強が嫌いな子供が、嫌々、家で勉強することというような誤解が、非常に多いのですが、欧米だと、かなり事情が違ってきて、国によっては、それなりの市民権を得ているくらい、わりとスタンダードな学習スタイルになっているようなのです。
それでは、こうしたホームスクーリングについての、私の実体験に基づく、現在の見解を述べると、大体、以下のような四つのことになります。
1、ホームスクーリングにすると、習い事や遠出以外には、ほとんどお金がかからなくなる
まず第一には、とにもかくにも、ホームスクーリングにすると、お金が、あまりかからなくなる、ということです。 学校に行かせていると、ランドセルから、学習机や、それ以外のいろいろな学習用品と、とにかく、時間も、お金も、たくさん取られる上に、その上、親の立場としては、本当は、単に子供と楽しく過ごしたいだけなのに、突然、父母や保護者としての義務を強いられるみたいなところがあって、はっきり言って、結構、大変なのですが(何となく、子供が、幼稚園までの夫婦や親子の関係と、子供が、学校に行くようになった後の夫婦や親子の関係って、かなり大きく変化して、つまらなくなると思いませんか?)、ホームスクーリングにすると、せいぜい、その辺の本屋に行って、子供が楽しんで、学習に取り組みそうな教材を買ってくることぐらいにしか、お金が、ほとんど、かからなくなるし、また、いろいろ面倒くさい学校の行事にも参加しなくて済むので、親の負担としては、正直言って、かなり楽になりました。
もちろん、それ以外に、子供が、何か習い事をしたいのであれば、それは、それで全く構わないのですが、基本的には、ホームスクーリングにした場合には、親、もしくは、そこそこ的確な学習アドバイスのできるトレーナーのような人がいれば(もし、親や家族が、子供の学習指導に不安を感じるような場合には、当然、塾等も含めた、何らかの専門家の指導を受けながらの方が良いと思います)、特に大きな教育費は、あまり必要ない、というような印象を、私は持っております。
ホームスクーリングの場合、できるだけ早い段階で、その子供が、将来、やりたい職業の選択と、そのためには、一体、どのような準備が必要なのか、ということを、しっかりと見定めた上で、そのための具体的な対策をとることが、極めて、重要になってくる
ただ、就職の際には、普通、何らかの学歴、もしくは、それに準じる、何らかの資格やキャリアを持っていた方が、ずっと有利なので、ホームスクーリングの場合には、できるだけ早い段階で、その子供が、将来、自分は、一体、どのような仕事に就きたいのか、ということを、はっきりと決めさせた上で、そうした自分の将来の仕事に必要な学歴や資格やキャリアの獲得のために、高校卒業が必要なのか(最近は、大検があれば、あまり変わらないようです)、それとも、大学や専門学校の卒業が必要なのか、あるいは、それらに準じるような、何らかの資格やキャリアのようなものが必要なのか、ということに関しては、あらかじめ、早い段階から、よく検討して、そのための準備をしておくことが、非常に重要になります(大学の進学には、親の学費の準備も必要ですが、うちは、どちらかと言うと(経済上の理由?)、アメリカ式で、学費は、原則、奨学金で、自分で稼いで、返せる学部に行きなさい、という感じです)。
ところが、日本の学校だと、特に数十年ぐらい前の、学校が荒れたり、いじめが流行ったりし出した頃から、「教師の言うことを聞かない人間や、中学に来ない人間は、もう公立高校には、絶対進学させないぞ」、とばかりの内申重視の公立高校の試験になっているので(どう考えても、公の制度による一種の脅迫ですね)、ホームスクーリングの場合には、公立高校の入学は、実際、かなり厳しい、ということは言えるようです。
だから、うちの場合には、そんな脅迫をするなら、もう高校なんて、行かなくてもいいから、その代わり、就職の際には、何らかの学歴か、あるいは、それに準じる資格やキャリアがあった方が有利だから、大学に行きたい子供は、18歳までホームスクーリングにして、その後、普通の入学試験を受けて、大学に進学すればいいし、それが嫌なら、何らかの資格やキャリアを持てるようにしておけばよい、というような対策になりました。
ただ、その後、いざ大学に入学してみると、子供の学力が高すぎて、もう退屈し始めているようです(というか、周りの学生に、勉強の仕方を、いろいろアドバイスしたりして、実質、まるで身近な先生みたいな感じの学生生活になっていっているようです)。
追伸
昨日、ホームスクーリングについての記事を載せると、その後ぐらいから、たくさんの人達から、何となく、次のような大きな誤解、というか、妄想のイメージが、次々と浮かんでくるのを、私は感じました。 イメージ・・・私は、結構なお金持ちで、郊外のヨーロッパ風の洋館に住んでいて、子供を、お金のかかる塾や習い事に、たくさん行かせている結構な資産家の人・・・みたいな感じでしょうか。 現実・・・その時、私は、家で、子供の作った手作りの普通のスパゲティーを食べていたのですが、何となく、かなり現実と違った妄想のような思念が、私の所に、たくさん押し寄せてくるが、うちの中を見る限り、豪華な装飾品もなければ、子供達も、それほど高い洋服を着ているわけでもなく、また、私自身、そんなに礼儀作法を気にするタイプでもないので、ううん、何となく、この勝手な誇大妄想は、私の現実と、かなりかけ離れている気がする・・・。
という感じだったのですが、今日のところを、お読みになれば、よく分かるのではないか、と思うのですが、はっきり言って、私の場合、こんな訳の分からない、ミッションに関わっていて、そんな大金を持っているわけもないので、そのようなイメージは、ほとんど妄想です。
ホームスクーリングのことは、これは、これで書きますが、基本的には、私自身は、これまで、みなさんが想像しているようなイメージの方が、多分、合っているような・・・、つまり、そうした贅沢や大金とは、それほど縁のなさそうな、ごくごく普通の生活をしながら、いろいろ不思議、かつ、大変極まりない仕事やミッションに関わっている感じの方が、わりと合っているのではないか、というように感じているので、一応、少し訂正しておきたいと思います。
Cecye(セスィエ)
2011年5月12日 9:20 PM, 教育