現在のような状況であると、連日、テレビを初めとする、さまざまなメディアからの情報が錯綜して、少し混乱しやすい状況になっているのではないか、と思われるので、今回は、こうしたテレビをはじめとする、いろいろなメディアから情報を得る時の注意点について、幾つか述べてみたいと思います。
１、特にテレビの情報においては、同じシーンが、何度も何度も流れるような傾向があるので、常に一つ一つの場面の、全体の中での正しい位置づけと、実際の全体の状況を、冷静に頭を使って、推測し、考え直して、理解する必要がある
とにもかくにも、テレビにしても、インターネットにしても、非常にたくさんある膨大な情報の中の、ほんの一部の情報に過ぎない、ということを、よくよく念頭に置く必要があります。
例えば、今回の地震を例にあげるとに、テレビだと、広大な東北地方の中でも、特に被害の多かった場所だけを、何度も何度も、繰り返し、放送するような傾向があるのですが、よく考えて見ると、東北地方と言っても、非常に広いので、広大な内陸部の場所に関しては、被害の多かった場所と、それほど直接の地震による被害は少なかった場所もあるはずなので、それゆえ、こうしたテレビを見る時には、「それは、全体の中の、一体、何パーセントぐらいの地域で、一体、どの程度の規模で起きたことなのか」、とか、「一部の部分だけでなく、全体としては、一体、どうした状況になっているのか」、などということを、ある程度、自分の頭で、冷静に考えながら、見る必要がある、ということです。
２、テレビを初めとする、いろいろなメディアからの情報は、あくまで自分が、主体的に考えて、判断するための補助的な手段であることを絶対に忘れてはいけない
第二には、そうしたテレビを初めとする、さまざまなメディアからの情報は、あくまで、自分が主体的に考えて、何らかの判断を下すための補助的な手段である、ということを、よくよくわきまえておく必要がある、ということです。
ですから、そうしたテレビなどのメディアで、何か言ったら、それが、そのまま、全部、真実であるとか、あるいは、それを、そのまま全部、自分が、やらなくてはいけない、などとは、絶対に考えないようにすることが、とても大切になります。
例えば、こちらは、関東なのですが、現在のような状況になると、テレビだと、すぐに、スーパーに品物がなくなって、長蛇の列が出来た、というような映像を映しながら、「でも、みなさんは、冷静に対応してください」、などというようなアナウンスが流れる場面が映ることが多いのですが、これだと、いくら、「冷静に対応してください」、と言われても、現実に目の前に映っている映像は、「もう今すぐにでも、スーパーから品物がなくなってしまう」、というような映像なので、多分、私の推測だと、それを見た人は、もう半分以上ぐらいの人が、「もう今すぐスーパーに行って、買えるだけ買わなくては、大変だ」、などと判断することになるはずなので、その結果、そうした放送が流れる前の、二倍や三倍、場合によっては、五倍や十倍もの多くの人々が、慌てて、スーパーに押し寄せることになって、本当にスーパーの品物が、実際に、たちまち、ガラガラになるような状況になってしまうことが起きてしまう、ということなのです。
これも冷静に考えてみれば、よく分かるのですが、まだ、現在のところ、被害の中心は、東北地方が中心になっているので、現在、稼働中の関東の工場や倉庫や、あるいは、関西や九州の工場や倉庫には、今も、食糧にしても、いろいろな生活必需品にしても、たくさん溢れかえっているはずですし、また、そうした場所からの移動手段である主要な道路や港や空港に関しても、ほとんど被害を受けていないのはずなので、それゆえ、最初は、多少、混乱するかもしれないのですが、現在と同じような状況の推移である限りは、多分、あと２～３週間もすれば、前とほとんど同じように、どこの店にも、たくさんの商品が並ぶようになるはずである、というように推測されるので、要は、普通の家庭としては、常に、せいぜい数日分程度の食糧や生活必需品さえ、ある程度、確保しておければ、当面は、それほど問題ないのではないか、というように考えられる、ということなのです。
このように、特にテレビからの情報というのは、アナウンスの内容もさることながら、映像が、私達にもたらすインパクト、というか、暗示的な命令というのが、本当にかなり強力なところがあるので、はっきり言うと、どんな番組であっても、常に、少し淡白な感じで、ある程度、他人事のような目で見るようにしながら、自分の頭で、冷静に、よく考えて、判断するようにしておかないと、そうしたテレビを初めとするようなメディアの表向きの建前とは、かなり違って、多くの人々が、結構、間違った理解や行動をしてしまう原因になることがあるので、注意が必要である、ということです。
Ｃｅｃｙｅ（セスィエ）
