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霊的な観点から見た共産主義思想について Part 6

 ただし、今から百年ほど昔の時代は、まだ資本主義が発達し始めた時代であったので、当時のマルクスが見た工場で働く人々の様子としては、おそらくパッと見た感じでは、どの人もどの人もみんな、ほぼ同じような機械の前で、ほぼ同じような作業をして、ほぼ同じような生産物を作っているように見えたのではないか、と思われます。

 ところが、おそらく、かたやそうした工場を経営したり、大勢の労働者を管理している人々の立場から見るとかなり状況は違っていて、一見、そのような形で大勢の人々が、わりと単純な作業をしているように見える工場の現場があったとしても、そうした経営や管理をしている人々は、「ああ、この人は、これより別の作業の方が得意そうだから、そっちについてもらおう」「あの人は物覚えが良くて、よく働くから、他の会社にとられないように給料を上げてでも、ずっと長くいてもらいたい」、「この人はすぐ怠けて、仕事が全然できないみたいだから、注意してダメなら、やめてもらうしかないかな・・・」「この人は力仕事の方が得意そうだから、そういう部署に変わってもらおう」「この製品は全然売れないから作るのをやめて、最近人気のある別の製品を作ることにしよう」「この機械は生産性が悪いから、最新の新しい機械に変えよう」「あの人は能力が高いから、みんなを監督したり、指導する仕事に就いてもらおう」などというように、マルクスには、みんなほぼ同じような単純作業をしていたように見えた工場労働であっても、そうした工場を経営したり、大勢の労働者を管理している人々の立場から見るとかなり違っていて、それぞれの労働者の働く意欲や向き不向きや生産性をしっかり把握して、非常に細かく指導していたり、また厳しい市場競争の中において、常に細かく品質や生産性の向上に目を配り続けていたり、それから常に原価や経費や売上や利益の計算をして、きっちりと金銭的に利益が出るように上手に経営していたり、さらにはその時だけでなく、将来の市場の動向や生産や販売の予測を立てたり、機械や人などへの投資を行ったりして、しっかりとそうした企業の存続を図ってゆかなくてはならないなどというように、はっきり言うと、体だけでなく、かなりシビアに頭も心も使いながら働き続けているようなところもあったわけです。

 それゆえ、社会主義革命が成功した社会では、そうした経営や管理をしている人々をすべて、ひとくくりにまとめて、資本家として悪党にしてなくしてしまうと、まるで当然のように、いくら優秀な学者や役人が考えた生産目標を、かなり厳しいノルマ付きでたくさんの労働者に与えたとしても、そうした経営や管理をしている人々がいない労働者の集団は、そうした生産目標をうまくクリアーすることができずに、とんでもない生産物の減少に悩まされたり、また多くの労働者がやる気をなくして、あまり働かなくなってしまったり、さらには、そうした状況に困った生産の現場から、嘘の成果の報告がたくさん上がってくるようになったり、さらにはそうした生産物の減少によって、逆にとんでもない貧困や社会の混乱が巻き起こるようになっていったりしていったようなのです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2026年1月30日 9:03 PM, 人生観、世界観 / 政治 / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 経済



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