そうすると一般に多くの人々が考えている政治家のイメージと、実際に日々、政治の仕事をしている政治家の人々の間には、様々な誤解や大きな感覚のズレのようなものが生じてきやすいようなところがあるのですが、それについては、だいたい次のようなことが言えます。
1、民主主義の国々においても、とかく政治家は、ものすごく権威のある雲の上の存在であると思われがちである
まず一つめは、一般に多くの人々の感覚としては、学校においても、企業などにおいても、「自分達よりも偉い人からは、いろいろ指導してもらえるものであるし、また特に困った時には、いろいろ助けてもらえるのが当たり前なのではないか」「政治の世界のような一段格の高い、すごい世界にいる人は、自分達とは、かなり距離があるように感じられるので、ちょっと近づきがたい」「政治の世界の難しい話は、そう簡単にはわかりづらいし、自分の生活だけでも結構大変なので、できれば、そうした話はあまり聞きたくない」「学校でも会社でも、たいてい偉い人は、たくさんお金を持っていたり、何でも自分でできてしまうことが多いので、政治家がいても、別に自分達が積極的に助けたり、関わったりする必要なんて、全くないのではないか・・・」などというような感覚を持ちやすいのではないか、というように思われます。
確かに一昔前の身分制の時代であれば、政治に関わっている国王や貴族や武士や大商人のような人々は、元々身分が高かったり、公費で大金が使えたり、普通の人が全く知らないような非常に高い教養や専門技能を身につけていたり、非常に大きな特権や権力を持っていることが多かったので、実際に政治に関わっている人々は、そうしたイメージ通りの人々であることも多かったのかもしれません。
Cecye(セスィエ)