②近現代の経済の発達の結果、お金が価値そのものだった時代から、だんだん、お金は、その国や地域の人々の知恵や働き具合や信用を表す単なるバロメーターである時代に大きく変化してゆきつつある
二つめは、これはちょっとややこしい話になるのですが、実は、特に現在の先進国では、お金のあり方というのが、かなり大きく変化してきているのですが、それは、いったい、どういうことなのか、というと、一昔前の時代には、お金というと、キラキラと輝く金貨や宝石や豪華な美術品や装飾品のイメージの通りの価値があった、つまり、お金の価値というのは、国家によって、本当に金で保証されていて(昔の金本位制のこと)、そうしたお金でもって、人も羨むような豪華な生活が出来たようなところがあるのですが、それが、特に近現代の経済の発達の結果、そうしたお金のあり方は、大きく様変わりしてしまったのです。
それというのは、特にここ数十年ぐらいの間に、お金というのは、国の政策や経済の動向によって、かなりシビアに価値の上り下がりをするものであり(その国の通貨の値段の上り下がりのこと)、その上、一昔前のように一握りの大金持ちだけがお金を持って、贅沢な生活をしているだけでは、全然、国の経済の活性化が起きないので、結局、政府が様々な経済政策を行ったり、たくさんの人々や企業が様々な経済活動を行うことによって、多くの人々や企業が、あちこちで盛んにお金を投資し合ったり、たくさん売り買いすることによって、やっと国家規模で豊かでダイナミックな経済活動が盛んになってゆくような経済の時代に大きく変化してしまった、ということなのです。
つまり、一昔前までは、お金というのは、現物の金(きん)で保証された、本当に価値そのものと言ってもよいような存在だったのですが、それが近現代の経済の発達により、お金の価値というのは、その国の政府や社会への信用や、多くの人々や企業の経済活動のあり方でもって、総合的に決まる、言ってみれば、そこの国や地域に住んでいる人々の知恵や働き具合や信用(場合によっては、人気も)の単なるバロメーターのようなものに大変化してしまったようなところがあるのです。
そうすると、いったい、どのようなことが言えるのか、というと、考えてみると、これは、とても不思議な話になるのですが、実は、その国や地域のお金の価値を、ある程度、安定した状態で豊かに保ってゆくためには、これはたいへん言いづらい話になるのですが、経済が発達した、ある段階からは、単に働いたら、お金を溜めておけばよいという発想から、お金は、ある程度は溜めておくことも大切だけれど、ある程度の金額が溜まったら、そうしたお金を小額で構わないので、自分の運用できる能力の範囲内で、どこかに投資して、何らかの経済活動を盛んにしつつ増やすような努力をしていったり、あるいは、自分が最も楽しいと思える体験や、まだやったことのない新しい体験にお金を使って、その国や地域全体で、常にお金が、より生産的な形で活発に動き回るようにしてゆくための努力や工夫が、とても大切になってくる、ということなのです(参考)。
Cecye(セスィエ)
2014年8月1日 9:08 PM, ゼロ・ポイント以降の霊的な注意点について / 人生観、世界観 / 経済