それから2007年に選挙の後の戦闘を経て、ハマスがガザで政権を握ると、すかさずイスラエル政府は、ガザを封鎖状態にしたので、それについても非常に非難されていることが多いようです。
しかしハマスは、昨年の10月のテロ事件のようにイスラエル人を虐殺したり、イスラエルという国自体の滅亡を目論んで、テロ活動を行っていたテロ集団だったので、当時、ハマスがやりたいようにそのままガザの統治を行わせておいてしまうと、ハマスを支援していた当時のシリアやイランなどから、どんどん強力な武器がたくさん持ち込まれたり、たくさんの兵士が自由に出入りするようになって、その後、イスラエルに対して、大規模な軍事攻撃を仕掛けるのは、おそらく時間の問題だったのではないか、と思われます。
そして、もしそうした事態になった場合には、それこそ瞬く間に数万人、数十万人の犠牲者が、お互いに出るような大戦争になった可能性が非常に高かったのではないか、というように思われます。
それゆえ海外の部外者の目から、イスラエルやガザやエルサレム周辺で起きていることを見ていると、「イスラエルはとんでもない」というような見方になりがちなのは、私もある程度、当然だとは思うのですが、しかし、イスラエルで生活している人々の目から見ると、「ガザやエルサレム周辺に外国の武器や武装集団や資金がたくさん入ってきて、突如、イスラエルに大規模な攻撃を仕掛けられるような事態になったら、とんでもないことになる」というような感覚だったのではないか、というように思われます。
Cecye(セスィエ)