現在、民主主義国の国民として、長期的に最も警戒すべきことは、高いインフレによる生活難ではなく、政治の混乱から社会の大混乱が広がって、いつの間にか民主制が後退して、強権的な独裁制や全体主義の軍事政権の国に変わってしまうことなので、こうした点には、かなりの注意と対策が重要である
単純な未来予測を述べると、今後数ヶ月後か、数年後かは、まだはっきりしないにしても、現在起きているロシアによるウクライナ侵攻が終われば、その段階から食料にしても、石油やガスにしても、再度、だんだん通常の取引に戻ってゆくはずなので、現在のような異常な価格の上昇は、だんだん収まってゆくはずです。
ところが、そこに現在のそれぞれの国の政府が、かなり真剣に検討した最善と思われる政治的な対応策、例えば、そうした値上げに対応した、政府として、出来うる限りの生活支援のためのお金を配るとか、できるだけ、いろいろな価格の上昇が起きないようにするための対策をするなどといった政治的な対応策が、いちいち野党やマスコミなどの反対などでできないような状況が、ずっと続くようになると、国民の生活は、だんだん時間と共に現在以上に、さらに大変厳しくなってゆくことが予想されるわけです。
それでは、現在、野党の政治家の人々が政権を握っていたら、いったい、どうなっているのか、ということを予想してみると、おそらく現在のような世界の情勢であると、現在の与党と、ほぼ同じような政治的な対応しか、なかなかできないのではないか、というように思われます。
また、現在のような非常に不安定な世界の状況であると、たとえ、どんな国の政府が、かなり最善と思われるような政治的な手を打ったとしても、様々な状況の変化に応じて、かなり柔軟な試行錯誤的な対応をとることが、どうしても必要になるのではないか、と思われます(つまり多くの人々が想像しがちな完璧な答えなどない、ということです)。
それでは、民主主義国の国民として、最も警戒すべきことは何なのか、というと、確かに短期的には、大変なインフレが起きて、生活難に陥ることは、とても大変なのですが、ただ、もっと長期的な目で見た場合、そうした多くの人々の生活難の結果、だんだん社会が不安定になって、たくさんの企業が倒産して、失業者が増えたり、あちこちで暴動が起きて、犯罪が増えたり、外国の軍事的な脅威にさらされたりした結果、いつの間にか自分の国も、非常に強権的な独裁制や全体主義の軍事政権に変わってしまい、マスコミでもネットでも何も言いたいことが言えなくなったり、愛国的な洗脳教育や報道が行われるようになり、何でも国の命令で強制的に働かされたり、徴兵されて、訳のわからない軍事行動をさせられるようになったり、秘密警察ができて、国内の反対者を根こそぎ暴力的に取り締まるような国家体制になってしまうことの方が、遥かにずっと長く、とても大変な不幸な生活を強いられることになるのではないか、ということなのです。
Cecye(セスィエ)
2022年11月1日 12:07 AM, 予知、予言、未来予測 / 人生観、世界観 / 成功論、繁栄論 / 政治 / 歴史 / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 経済 / 軍事