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民主化や近代化の草創期の問題と、その解決策について Part 35

 ところが、こうした一部の発展途上国の国々の人々の感覚というのは、現在の先進国の国々の人々の感覚から見ると、かなり違っていて、要するに現在の先進国の国々の人々の考え方というのは、「特に20世紀に入ってからの第一次世界大戦、第二次世界大戦の勃発や、それ以後の何度かの戦争で、何百万、何千万の人々が亡くなり、さらにそれ以上の多くの人々が傷ついたり、家や財産を失うような大変悲惨な目に遭ったので、現在の国連を中心とする世界平和の枠組みの中で、少しでもそうした戦争の惨禍をなくしてゆきたいと、現在の自分達は、本当に真剣に考えているのだ」とか、「現在は戦争や暴力ではなく、経済発展によって、より豊かな社会を目指すような時代に移り変わっているんだ」とか、「現在の国際情勢では、もう現実には、核兵器を使う国なんてないのだから、地域紛争のリスクを高めるような核兵器の開発や保有なんて、できれば、やめてくれないだろうか」とか、「現在は、世界中で、多くの国々が経済的に豊かになり、先進国入りしている国々がどんどん増えてきているので、そういう経済発展の国の路線を目指したら、どうだろうか」とか、「たとえ、何らかの政治的な理想を掲げるテロや戦闘活動であったとしても、それで被害を受けた人々の側から見ると、ただの凶悪な犯罪行為以外の何物でもないのではないか」とか、「現在、先進国になっている国々も、昔は、かなり熱心な宗教国だったことが多いのだが、現在は、国民の様々な自由権の保障や、多くの人々のライフスタイルの変化によって、どこも宗教的には、かなり自由で寛容な国になってきたので、現在の発展途上国の国々でも、同じような道筋を目指していったら、どうだろうか」などというように、はっきり言うと、「先進国」という言葉の通り、先に国家としての大きな発展を遂げると共に、また大きな過ちも犯したきた、これまでの国家としての歴史的な経験に基づいて、「確かに、あなたがたの気持ちもわからないではないが、しかし現在、自分達の到達した、人類にとっての最善の選択や行動というのは、こうしたものなんだよ」というような感じで、何とか現在の世界の枠組みの中で、少しでも、より良い世界を目指してゆくような国の姿勢をとり続けようとしているようなところがあったのです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2016年11月15日 9:03 PM, 政治 / 歴史 / 社会、文化 / 経済 / 軍事



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