⑲現在の社会のニートやオタクのような人々の中には、ひょっとしたら、後世、ものすごい大天才や時代の革新者のように言われる人々が混ざっているかもしれない、というような見方も、時には必要である
第十九には、これは現在の日本では、「ニート」や「オタク」などと呼ばれることが多いようなのですが、要するにパートやアルバイトの収入や、家族や協力者の援助などで、何とか最低限の生活をしながら、その人が最も価値を感じるようなことを、ひたすら追求してゆくような生き方をしている人々がいるのですが、こうした生き方は、一方では、非常にダメ呼ばわりされることが多いのですが、もう一方では、どこかの段階で何らかの活動や実績が芽を出して、突然、ものすごい有名人や立派な人扱いされることもあるようなので、はっきり言うと、そう簡単に何でも一律に蔑むような見方をしてはいけないようなところがあるのです。
つまり現在の家庭や学校では、全然教えてくれないような全く異質な新しい分野を、そうしたある種の浪人稼業をしているような人々がコツコツ探求していった結果、後の世の人々は、非常に良い影響を受けた、というようなものが、世の中には、結構、意外とたくさんあるものなのです。
例えば、現在、美術館に並んでいる有名な作品の一部や、現在、教科書に載っている有名な詩や小説や音楽の一部や、また現在、世界中で人気のあるゲームやスポーツやマンガやアートの一部や、それから、いまや生活に欠かせない日用品の一部のようなものが、それに当たるのですが、要するに現在、多くの人々が、とても夢中になっているとか、さらには、それがなくては、もう仕事や生活が成り立たないくらい非常に重要な役割を果たしているようなものの中には、そうした形で、はっきり言うと、そうしたものを考え出したり、やり始めた当時の時代には、「いったい、どこの暇人が、こんな馬鹿な遊びを考えたんだ」とか、「あんな変なものの、いったい何が面白いんだ」とか、「あんな絵、いったい誰が買うんだ」とか、「こんな詩や小説、いったい誰が読むんだ」とか、「そんな暇があったら、普通の人みたいにちゃんと働けよ」などというような感じで、結構、多くの人々から白い目で見られていたようなものが、ゴロゴロあったようなところがあるのです。
Cecye(セスィエ)
2015年6月5日 9:03 PM, 人生観、世界観 / 成功論、繁栄論 / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 芸術、美