⑧たとえ高度なプロフェッショナルへの道を歩んでいるとしても、もし、どこかの段階で限界を感じた場合には、その人に最もあった形の別の仕事への転向を考えることも、時には重要かもしれない
八つめは、これは時折、世間で聞くような話になるのではないか、と思われるのですが、一般に世の中では、自分が好きなことを仕事にできるのが一番であると言われることが多いのですが、実際にはそうでもなくて、いざ自分が好きなことを仕事にしてみたら、お金や人間関係や、他の人々からの評価や厳しい努力の積み重ねで、すっかり嫌になってしまった、というような人が、世の中には、少なからずいるようなのです。
ですから、これは人にもよるのですが、自分が本当に好きな何らかの専門分野があって、その上、自分はその世界では、かなりのプロフェッショナルのレベルにあると客観的に判断できたとしても、ある程度やってみた段階で、もうこれ以上やっても、あまり楽しさや充実感が感じられないとか、自分と競争関係にある人々と比べて、それほど自分独自の優位性が感じられないとか、その分野そのものには魅力を感じられるのだが、もう少しグレードを下げた辺りのところで他の人に教えたり、その関係の別の仕事に就いた方が、自分には良いような気がするというような場合には、思い切って、あまり高度なプロフェッショナルの道だけを目指すような仕事の仕方を避けるのも、時には大切かもしれないということです。
Cecye(セスィエ)