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現代の民主主義の問題点と、その解決策について Part 34

 それでは、こうした宗教的な立場をとると、なぜ、そうした問題が起きてゆきやすくなるのか、というと、これは単純な話なのですが、ユダヤ教もキリスト教もイスラム教も、そうした宗教が成立した時代が、古代から中世にかけてのかなり大昔の時代になるので、はっきり言ってしまうと、そうした宗教をあまりにも熱心に学びすぎると、21世紀初頭の現代人の価値観ではなくて、そうした古代や中世の価値観を、まるで当たり前のように一緒に受け入れさせられてしまうようなところがあるからです。

 それでは、そうした古代や中世の価値観とは、いったいどのようなものなのか、というと、かなり大ざっぱにまとめて述べると、要するに隣の国は油断ならない敵国ばかりで、巨大で野蛮な大帝国の下で屈辱的な支配に屈しているとか、戦争や野蛮な残酷行為が当たり前のように行われているとか、厳しい法律や社会制度は当たり前で、王制や身分制や差別や男尊女卑の社会が当たり前になっていて、熱心に信仰する人々はとてもひどい弾圧を受け続けているとか、戦争をして、領土を広げたり、他の国を支配下に置くことは当たり前のことであるとか、いくら努力しても運命は決められていて、社会も世界も、そう簡単には絶対変わらないなどというような価値観を、まるで当たり前のように一緒に刷り込まれていってしまうところもあるようなのです。

 ですので、そうした目で現在の世界の様子を見てみると、21世紀初頭の現代のような時代においても、一見、わりときっちりした宗教的な民主主義国家であるはずなのに、そうした宗教的な価値観が強すぎるために、いつの間にか訳のわからない理屈を唱えて、独善的な戦争を始めたり、人々の弾圧や様々な社会の混乱を巻き起こすこともあるようなのです。

 それゆえ、こうした一見、非常に良いところしかないようにも見える、古くからの宗教的な内容に関しても、できれば、もっと現代的な価値観も、ある程度、柔軟にしっかり受け入れるようにするとか、また、特に現代の自由や人権などの考え方については、しっかり尊重するような姿勢を持つことがとても大事になるのではないか、というように私は考えております。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2025年8月25日 9:03 PM, イスラム教 / キリスト教 / ユダヤ教 / 人生観、世界観 / 宗教、道徳 / 政治 / 教育 / 歴史 / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 軍事



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