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現在のトランプ氏の関税政策について Part 11

 二つめは、ここでは、まずは一般的な内容として、二つ以上の国々の間の貿易関係について、考えてみたいと思うのですが、例えば、A国がB国に何らかの商品を輸出した場合には、先ほども述べたようにA国からB国に商品が送られて、逆にB国からA国にその代金が、アメリカドルで支払われることになります(別の通貨の場合もありますが・・・)。

※統計上、サービスは別扱いされるようなので、ここでは「自由貿易」ではなく、主に商品の輸出入に関わる「貿易」について、述べています。

 それで次には、A国からB国への商品の輸出が非常に多い場合について、考えてみたいと思うのですが、そうすると、先ほども述べたようにB国からA国へのアメリカドルの支払いには、どうしても一定の限度があるので、基本的には、アメリカドルの無償の供与があるか、あるいは貸してもらえない場合には、いくら自由貿易の制度があっても、B国としては、それ以上の輸入はできなくなってしまうようなところがあります(ただし様々な事情で、ただでもらえることはあるかもしれないのですが・・・)

 さらに今度は例として、日本とアメリカの間の貿易について、考えてみると、日本からアメリカへの輸出の場合、日本の商品をアメリカに送って、アメリカの企業や個人などからアメリカドルの支払いを受け取ることになるので、日本の企業や金融機関などには、アメリカドルがたくさん溜まってゆくことになるのですが(日本円に交換することも多いとは思いますが・・・)、しかし逆にアメリカから日本への商品の輸入の場合、アメリカの商品を日本の企業や個人が受け取って、何らかの手段で日本円からアメリカドルに換えて、支払うことになるので、その結果、日本の企業や金融機関などからは、アメリカドルがどんどん減ってゆくことになるわけです。

 そうすると、ここで現在のような変動相場制の経済システムの場合には、アメリカドルと日本円の交換の際に、そうしたそれぞれの通貨の需要と供給の状況に応じて、日本から見るとアメリカドルの値段(アメリカから見ると、日本円の値段)が、その時々で、様々な原因でころころ変わってゆくようになるわけです。

 ですので、こうした現在のような経済システムの場合、本当は貿易赤字が多い国は、だんだん通貨の価値が下がってゆき、貿易黒字の国から輸入ができなくなってゆくのですが(相手の国の商品の値段がだんだん高くなってゆくので・・・)、ところが逆に貿易赤字の国の商品は、相対的に値段が下がるので、だんだん輸出が増えるようになってゆく、というような仕組みになっているわけです。

 逆に貿易黒字の多い国は、だんだん通貨の価値が上がってゆくために、輸出する商品の値段も上がって、輸出しづらくなるのですが、逆にそうした国では、相対的に貿易赤字の国の商品の値段は下がるので、輸入が増えるようになってゆく、というような仕組みになっているわけです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2025年4月26日 9:03 AM, 現在のアセンションの状況 / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 経済



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