それゆえ昔からの宗教や哲学や世間の知恵などにおいては、「まずは自らの分を知りなさい」「あまり強い欲を持つと不幸になるので、過ぎた欲は持たずに、淡々と努力するような人生を送った方がいいですよ」「この国では、民衆があまりにも勝手なことをしないように、厳しい戒律や刑罰で社会を律するようにしています」などというように、「それぞれの人が、その時その時の現在の人生で与えられた境遇で、きっちり生活してゆくことが、とても大事である」というような教えが説かれたり、また宗教や国のあり方としても、できるだけ多くの人々を厳しく律して、そうした生活をしてゆくように奨励することがとても多かったようです。
それが近現代に入ると少しずつ変わってきて、「君たちもよく勉強して、努力すれば、もっと良い生活ができるようになりますよ」「私達の国の政治家達は、国民が、より自由で幸福で豊かになれるような政策をどんどん実行しています」「この学校に行って、いろいろなことを学んで、技術を身につければ、こんな良い仕事ができるようになります」「自分達も一生懸命頑張れば、この素晴らしい夢が実現できるかもしれない」などというような社会のあり方に大きく変わってきたようなところがあるわけです。
Ｃｅｃｙｅ（セスィエ）
2023年1月26日 9:03 PM, 人生観、世界観 / 宗教、道徳 / 政治 / 歴史 / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 経済
