MIBについて Part 1
「MIB(Men in Black、黒服の男達)」というと、最近はSFコメディーの映画でも、とても有名になったので、ご存知の方も多いと思うのですが、一昔前までは、UFOを見たり、宇宙人と接触した人に、どこからともなく正体不明の黒服の男達がやってくると、あちこちで口外しないように口止めしたり、いろいろな嫌がらせをしたり、また時には、誘拐や破壊活動のようなことをしてくることがあるなどといって、一部の人々の間では、結構恐れられていたようなので、ここでは、そうしたことについて、少しだけ述べておきたいと思います。
まず、そうしたMIBと呼ばれるような黒服の男達がよく目撃されたのは、1950年代から1960年代ぐらいまでの時代がとても多かったようなのですが、当時は、例の闇の勢力の連中が、「宇宙人は怪物で、地球侵略を企んでいる」とか、「宇宙人は、みんなグロテスクで、とても怖い悪魔のような存在なのだ」というような結構過激な宣伝活動を、かなり盛んに行なっていたような時代でした。
また当時は、冷戦真っ最中の時代で、多くの人々が、かなり切実な感じで、突如、核攻撃を受けて、世界大戦が起こると国中が廃墟になるような事態を、かなり切実に心配していて(当時は、そうした時のためのかなり大規模な防災訓練まであったようです)、そして時には、ちょっとしたパニック騒動が起きたりするような時代でした。
こうした当時の感覚は、現代人には、だんだん、あまりよくわからなくなってゆきつつあるのですが、ですので、そうした時代に、あまりにも無造作にめちゃくちゃな脚色がついた宇宙人情報が、多くの人々に知られることは、いろいろな面で、かなり問題が多かったようなのです。
特に当時の西側諸国では、宇宙人というと、「昔の第二次世界大戦時代のナチス・ドイツや大日本帝国や、それから冷戦時代のソビエトに続く、宇宙からの新たな侵略者か」とか、「人類に友好的なのか、敵対的なのかすらよくわからない新たな巨大な脅威」とか、「突然、空からたくさんの宇宙船が現れて、自分たちの祖国を破壊してしまうのではないか」などというような感じで(亜空間というか、並行世界では、そうしたことが起きた異次元世界もあったので、そうした異次元世界の状況が影響していたように思われます)、はっきり言うと、そもそも地球の人類の間ですら、二つの派閥に分かれて、かなり危険な感じで敵対し合っているようなところへ、そこに敵なのか、味方なのかすらも、あまりはっきりとしない、よくわからないような第三の巨大勢力が、突如、地球に押し寄せてくるのではないか、などというような感じで、当時の西側諸国の多くの人々の感覚としては、精神的にかなり不安定になったり、また時には、かなりパニック状態に陥ったりするくらいのかなりインパクトの強い情報であるようなところがあったのです。
※当時の東側諸国も似たような状況ではあったのですが、当時の東側諸国では、国民が、あまり不安にならないように結構厳しい情報統制を敷いていたようなので、そうしたUFOや宇宙人の騒動があっても、あまり表沙汰にならないことが多かったようです。
Cecye(セスィエ)