これは、少し難しい概念だと思うので、ここでは、少し例をあげて説明してみたいと思います。
例えば、先ほども少し述べた「光」という言葉があるとすると、おそらく昔の人々は、単純に眩しい太陽や、夜空の月や星々や、あるいは、火山の噴火や、山火事や焚き火の火などを見て、「明るい」と思った際に、日本語だと、そうした「日(ひ)」、「火(ひ)」とか、「光(ひかり)」みたいな言葉で呼んでいたのではないか、と思うのですが、それが時代が下るにつれて、例えば、神のような存在達の輝きや喜びを「光」と呼ぶようになっていったり、多くの人々から褒められたり、讃えられたりするような名誉や栄光を「光」と呼ぶようになっていったり、また近代に入ると、電気照明の明るさを「光」と呼ぶようになってきたり、さらに現代では、光ファイバーによるデジタル通信を「光」と呼ぶようになったりしてきたなどというように、大昔の人々が、ごくごく単純に「光」、「光」と呼んでいた時代とはまるで違って、現代では、「光」という言葉は、様々な意味や定義や概念を表す言葉として、使われるようになってきたわけです。
同じような例としては、例えば、前にも少し述べた「0」という概念があるのですが、おそらく、大昔の人々は、ゼロなんて概念は全くなくて、何かがない場合に、ごくごく単純に「ない」と表現していたように思われるのですが、その後、人類の間で、抽象的な数学の概念が、だんだん発達するようになってゆくと、そうした単純な「ない」という意味だけではなく、数列的な意味で「1、2、3、4、5・・・、また、5、4、3、2、1・・・と続いてゆくなら、その続きの数字として、3、2、1、0、さらには、−1、−2、−3という数字的な概念もあるはずだ」とか、「よく調べてみると、1をさらに細かくした0.1、0.3などと言った数字の概念もあるはずだ」などというように、だんだん0だけでなく、ゼロ以下のマイナスや、小数点といった、少し複雑な数学の概念が発達してきたのですが、要するに現在、多くの人々が使っている言葉や数字やシンボルなどに関しては、単に一つの単純な意味や定義や概念ばかりでなく、多くの人々の生活にまつわる様々な意味やニュアンスや、さらには学問的、専門的に付け加えられた様々な意味や定義や概念があるわけです。
Cecye(セスィエ)
2017年12月26日 9:04 PM, スピリチュアリズム、霊界 / 時間と空間の秘密 / 現在のアセンションの状況 / 知恵、正しさ