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21世紀初めの核兵器の位置付けについて Part 6

 ところが時代の流れで、第二次世界大戦後の超大国であった当時のアメリカ合衆国ばかりでなく、当時、政治的に対立していたソ連や、さらにイギリスやフランス、中国、インドなどの国々が、次々と核兵器を開発して配備するようになると、その後の世界では、そうした軍事大国を中心に、数千発、数万発というような非常にたくさんの核兵器が、世界中に配備されて、時には、一触即発の全面核戦争の危機に陥るほど、地球の人類全体は、たいへん深刻な核兵器の脅威にさらされるような時代に移っていったわけです。

 ただし、そうした軍事大国での核兵器の位置付けというのは、普通の通常兵器とは、明らかに違った扱いになっていて、はっきり言うと、あまりにも桁外れに大きな破壊力を持った兵器であるために、軍事的なバランス上は、できるだけ相手の破壊力を上回るような大量の核兵器の配備を進めなくてはならないような状況になったにも関わらず、普通の兵器と違って、もし一度でも使って、その後、逆に反撃された際の被害を考えると、もうよほどのことがない限り、実際には、あまり危険すぎて、怖くて使えない兵器になってしまったということなのです。

 そして、その後の世界は、いったいどのようになっていったのかというと、そうした経緯で当時、世界中で、お互いにしのぎを削って、対立し合っていたアメリカとソ連を中心とする東西両陣営は、できるだけ、お互いに軍事力が均衡するように核戦力を中心とした軍事力を増強し合うような、いわゆる東西冷戦が、その後、数十年に渡って、ずっと続いてゆくことになってゆきました。

 やがて、1980年代の後半になると、ソ連側が経済的に行き詰って、そうした巨大な軍事力を維持することができなくなると、その後は軍事的には、アメリカが、世界一の軍事力を有する国になると共に、地球上で大国同士が、全面核戦争に陥る危機は、ほぼ完全になくなるような方向になっていったわけです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2017年11月21日 9:03 PM, 政治 / 軍事



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