Light Symbol

21世紀初めの核兵器の位置付けについて Part 4

 そもそも1950年代に朝鮮戦争が起きた際には、大日本帝国が壊滅して、当時の朝鮮半島に大きな軍事的な空白が生まれて、当時の朝鮮半島にしっかりした政府や軍隊があるのかどうか、また、しっかりした国民がいるのかどうかすら、よくわからないような状況だったので、現在のように韓国にしても、北朝鮮にしても、しっかりとした政府があって、国民もいて、それから万が一の軍事的な衝突に備えて、常に軍備に力を入れているような状況では、1950年代のように韓国にしても、北朝鮮にしても、そう簡単に戦争で大きな勝利を収められるとは、なかなか思えないようなところがあります。

 あと、現在の韓国は、なんだかんだ言っても高度成長して、先進国入りし、国民全体が、かなり豊かな生活をするようになってきているし、また現在の北朝鮮も経済強国を目指して、より豊かな国民生活ができる社会を目指そうとしているようなところがあるので、こうした状況では、基本的に新たな富を産み出し、豊かさを増やしてゆくような生産的なことではなく、すでにある豊かな富をを奪ったり、壊してしまうような戦争は、なかなかしづらいようなところがあります。

 つまり、もっと簡単に言うと、韓国の側としては、もし戦争が起きると、現在ある韓国の豊かな生活が、即座に破壊されることになってしまうので、基本的に、まずは韓国の側から戦争を仕掛けてくることはないでしょうし、また逆に北朝鮮の側としても、現在の経済強国路線を続けて、ある程度、国民が豊かになっていった段階では、やはり同じように北朝鮮の国民の豊かな生活が破壊されることになるような戦争は、できるだけ避けようとするような政治判断になるのではないでしょうか(参考1参考2参考3)。

※特に韓国の場合、首都のソウルが、北朝鮮の国境に近すぎて、北朝鮮からの攻撃を考えると、韓国の側から戦端を開くことは、まずありえないと思われます。また北朝鮮の場合にも、朝鮮戦争の頃と違って、現在のように中国やロシアが、基本的に現在のままの国際秩序を望んでいるような状況では、小さな小競り合いはあり得ても、現実には、大きな軍事衝突は、とてもではないが起こしづらいような国際情勢になっているのではないでしょうか。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2017年11月18日 9:04 PM, 政治 / 軍事



«

»

おすすめ記事

過去の記事