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職業と人生 Part 63

③現代の辺りの時代を過渡期にして、多くの人々は、お金や物質的豊かさよりも、だんだん自分の人生の時間や経験や精神的な満足度の方に、より高い価値を感じるようになってゆく

 三つめは、これは少し不思議な話になるのですが、実は、前にも少しお話した通り、21世紀を少し過ぎた現代の辺りの時代を一つの境にして、現在、多くの人々は、一昔前の人々が感じていたほど、お金の価値や魅力をだんだん感じなくなってゆくような社会に大きく変化しているようなところがあるのですが、そのような形でお金の価値や魅力が、だんだん下がってゆくと、それに呼応するような形で、相対的にそれぞれの人の人生や時間の価値の方が、だんだん上がってゆくようなところがあるのです。

 つまり現代の辺りの時代を一つの境にして、地球の人類は、だんだんお金や、お金に象徴される物質的な豊かさよりも、「一人一人の人が、いったい何をどう感じ、どんな素晴らしい体験をしたのか」とか、「いったい、どんな素晴らしい行為や経験ができたのか」ということの方に、だんだん主な関心を移してゆきつつあるのですが、こうした時代の流れであると、だんだん多くの人々は、一昔前の時代の人々の感覚とはかなり違って、「確かにバリバリと一生懸命働けば、お金はたくさんもらえるかもしれないけれど、自分としては、あまり幸せに感じられないので、自分が最も魅力的に感じられるような体験を得ることに、もっと自分の時間を使いたい」とか、「この仕事は、こうやって、この程度働く分には、とても魅力や充実感を感じられるけれども、それ以上やると、あまり幸せややりがいを感じられないので、自分としては、できるだけ自分に合った量、自分に合ったやり方で、自分の生活が成り立つ程度に働くようにしたい」とか、「確かに高収入の管理職の仕事は、とても魅力に思えたけれども、やってみたら自分の健康面や家族との関係で、あちこち支障をきたして、それほど幸せとは思えなかったので、自分としては、自分の健康や家族との幸福を重視した、もっとハッピーな生活に切り替えたい」などというように、現在の辺りの時代を境にして、多くの人々は、お金や物質的豊かさよりも、自分自身の時間や経験や精神的な満足度の方を優先して生きてゆくような生き方に、だんだん大きく変化してゆくのではないか、ということなのです。

 

 続く・・・

 

 追伸

 多分、少し前に書いたように国的、地域的、個人的には、いろいろあるとは思うのですが、お金が最も魅力的に感じられるような、いわゆる、お金の価値のピークの時代は、もう少し昔(多分、数年ぐらい前)の段階で通り過ぎてしまったように思われます。

 ですから現在の時点では、まだお金の必要性がなくなってしまったわけではないのですが、どちらかと言うと、お金そのものの価値よりも、人間としての様々な経験や精神的な満足度のようなものの価値の方が、だんだん相対的に高くなっていっているように思われます。

 

Cecye(セスィエ)

2015年8月11日 9:05 PM, 人生観、世界観 / 成功論、繁栄論 / 歴史 / 社会、文化 / 経済



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