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世界の軍事的な同盟関係について Part 3

現在の日本と韓国は、アメリカとの同盟関係を通して、お互いにかなり大きなメリットを享受し合っているようなところがある

 あと、これは、あまりはっきり言う人は少ないかもしれないのですが、もし現在の日本からアメリカ軍がいなくなり、さらに日本がアメリカとの同盟関係を放棄してしまった場合には、現在の韓国が頼りにしている軍事的な後ろ盾がすっかりなくなってしまうので、現在のような韓国の独立や繁栄が大きく脅かされてしまうようなところがあります(東アジアの国々の中には、軍事的に似たような状況の国が、他にもたくさんあります)。

 ですから、現在、一部で揶揄(やゆ)されているような日韓の対立関係というのは、そもそも多少、空理空論のようなところがあります

 つまり、現在の時点では、朝鮮半島の先にある韓国の防衛は、アメリカ軍の存在と、その安定した駐留先になっている日本の存在が大前提になっているので、もし、こうした状況でない場合には、歴史的には、韓国や北朝鮮は、地政学的には、もっと現在の中国やロシア寄りの国家体制になってしまうようなところがあるようです。

 また地政学的には、日本の場合、朝鮮半島に日本と軍事的な敵対国が出来てしまうと、途端に島国連合の日本は、日本海(韓国では、東海)側の防衛が、とてつもなく困難になってしまうようなところがあるので、ここ数年のように、たとえ表面的に日本と韓国の間に多少、対立した状況が生じたとしても、日本としては、アメリカとの軍事同盟を通して、韓国と軍事的な連携関係があることは、日本の平和と安全にとって、非常に重要なメリットがある、ということが言えます。

 ですから、もっとはっきり言うと、現在の軍事的、あるいは、地政学的な国同士の関係としては(あと経済的、文化的にも、韓流、Kポップとか・・・)、アメリカとの軍事同盟を介して、日本も韓国もお互いにかなり大きなメリットを享受し合っているようなところがある、ということが言えるようです。

※これが、昔の大日本帝国時代の日本が、国力的にかなり無謀であったにも関わらず、当時の大国、ロシア帝国と日露戦争を始めざるを得なくなった原因の一つになっていて、さらにその後、どうしても朝鮮半島に強力な親日国、もしくは、当時の日本の直接統治国が必要になった原因にもなっています(当時の朝鮮半島の人々にとっては、とんでもない外圧で迷惑な話だったのでしょうが・・・)。ところが、もし当時の大日本帝国が、日露戦争に勝利していなかった場合には、おそらく、現在の朝鮮半島と日本と中国の北部は、現在でも、かなり停滞した状況になっているはずなので、それに伴って、現在のような東アジアの数多くの国々の独立と繁栄もなかった可能性があります。さらに言うと、もし日露戦争の敗北でロシア帝国の弱体化がなかった場合には、その後のロシア革命が起きずにソビエト連邦の誕生や、さらにその影響による中華人民共和国の誕生もなかった可能性があります。ですから、これは、非常に不思議な話なのですが、その場合には、第二次世界大戦後の自由主義の国々と社会主義の国々との対立関係など全く現れずに、いまだに民主主義の国々と帝国主義の国々との対立関係のままの国際関係が続いていた可能性もあるのです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2015年4月10日 9:03 PM, 政治 / 軍事



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