今回から、何回かに渡って、人間の心の働きについて、考えてゆきたいと思います。
1、心の働きについて
「心」というと、今も、みなさんは、「今度は、どんな話なのかな?」とか、「また少し変わった話かな?」などと、いろいろ思い、感じていることがあるのではないか、と思われるのですが、霊的に見た場合、人間の心というのは、大まかに四つ、ないし五つの分類ができるのではないか、と思われます。
「感性」について
まず第一には、これは、単純に明るい、暗いとか、暑い、寒いとか、気持ちいい、痛いなどというように、自分の外界の状況に対して、視覚や聴覚や嗅覚や味覚や皮膚感覚などの五感で感じたことを、そのまま素直に心の中で感じ、思っているような心のあり方になるのですが、これは人間の心のあり方としては、いわゆる「感性」と呼ばれるような心の働きになるのではないかと思われます。
それ以外に、もっと生まれながらの心の働き、例えば、「お腹がすいたら、何か食べたくなる」とか、「危険を感じたら、何となく逃げたくなる」とか、「可愛いものを見ると抱きしめたり、世話してみたくなる」とか、「美しいものを見たり聞いたりすると、思わず感動してしまう」とか、「年頃になると、異性が恋しくなる」というような心の働き、つまり、これには「本能」と呼ばれるものや、人間に生まれながらにして備わっている、天性の真善美を見分ける能力も含まれているのですが、これらも「感性」の中に含めてよいのではないかと思われます。
さらに特に美的な観点から「感性」といった場合には、「これは、とても美しい」とか、「これが最も多くの人々が魅力を感じ、感動する言葉やイメージや動作のあり方だ」とか、「多くの人々には、すぐに分からないかもしれないが、これが最高の美的表現だ」などというような心の働きも、「感性」と言えるのではないかと思われます。
Cecye(セスィエ)