2、人間の間の恋愛やセクシャルな関係にちなんだ、至福や快楽に満ちた「光のイデアの世界」の存在と、その裏に潜む闇の勢力の陰謀について
さて、ここまでの説明で、みなさんにも、何となく、この理想郷と大迷宮の関係が、多少、分かってきたかもしれないのですが、ここで、もう一つ、これまで宗教でも、学問でも、医学でも、あまり触れられてこなかった人間心理の不思議な働きについて、少しだけ考えてみたいと思います。
それは、いったい、何なのか、というと、これは、たいていの人は、ほとんど体当たりのぶっつけ本番で、うまく行けば、それを、まるで、あらかじめ定められた運命のように考え、また、うまく行かないと、それを運命のように考えることもあれば、また、単なる自分自身の魅力や努力の不足のように考えることもあるような内容になるのですが、要するに、人間の間の愛、つまり、恋愛、もしくは、結婚や離婚に関する話になるのです。
これが、なぜ、先ほどから説明している理想郷や大迷宮の話と関係あるのか、というと、これは、地上の世界で、人間として生きている間は、ほとんど意識することのないような話になるのですが、地上の人生を終えて、霊界に還ると、かなり多くの人々が、しょっちゅう、頻繁に思い出しては、ある人は、「最高の人生だった」、と言い、また、ある人は、「最低の人生だった」、と言う、などというように、その人の人生の質、というか、その人の人生の中身や総合的な結果に対して、たいへん大きな影響を与えるものだからなのです。
つまり、霊界に還ってから、結構、多くの人々が、自分の人生の良し悪し、また、出来不出来に、かなり大きな影響を与えていたのに、生前は、まるで自分の決まりきった運命であるかのように考えて、あまり関心を払わなかったものに、自分と恋人との関係や、あるいは、自分と結婚相手との関係を考えるようになる、ということなのですが、ここでは、そうした恋愛や結婚自体ではなく、特に、そうした恋愛や結婚時における、少し特殊な人間の心の働きにだけ、スポットを当てて、考えてみたいと思います。
例のごとく、手短かに要点だけ述べると、だいたい、二つになります。
①人間は、恋に落ちると、普通の心の動きとは、かなり違って、その人のことや、その人との想像上の体験のことばかり、しょっちゅう考えるようになるものである
まず第一には、これは、たいていの人は、ほとんど意識することがないのですが、実は、特に男女の間の恋愛感情の場合、通常の人間の心の動きとは、明らかに違って、次のような二つの感情や意思の働きが、強く働くようです。
まず一つめは、普通、当人としては、理性的には、全くよく理解できないことが多いのですが、たいてい、どの人も、毎日、自分が興味のあることや、やらなくてはならないことや、あるいは、それに関係ある人々の言動のことばかり考えていることが多いのですが、なぜか、恋に落ちると、そうした内容は、二の次となり、暇さえあれば、そうした自分が恋した人のことばかり、しょっちゅう考えるようになります。
二つめは、これは、後から客観的に考えてみると、とても不思議なのですが、たいてい、そうした恋に落ちた人というのは、まだ現実には、何もしていない、何も始まっていないにも関わらず、「この人と話したら、こんな会話をするのかな?」、とか、「この人が、もし自分のことが好きだったら、こんな恋人関係になるのかな?」、とか、「もし、この人と一緒にいられたら、こんなことをしてみたいし、こんな所に行ってみたいな・・・」、などと、次から次へと、頭の中で、いろいろなイメージを膨らませたり、それに関係ある物や資料を、無意識のうちに集めたりするようになります。
このように、特に男女の間に恋愛感情が生じた場合、通常の人間の心の動きとは、明らかに違って、以上のような二つの心の動きが強くなるようなところがあります。
Cecye(セスィエ)
2013年6月3日 9:03 PM, スピリチュアリズム、霊界 / 人生観、世界観 / 時間と空間の秘密 / 結婚、家庭