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多くの国民が、末永く、平和で繁栄した、幸福な国づくりを目指せるような政治家や政党を選ぶための知恵について Part 9

 さて、そうすると、現代の日本人に必要な、新たな政治感覚というのは、いったい、どのようなものなのか、というと、細かく言うと、きりがないので、ここでは割愛しますが、要するに、次のような二つのことが大切なのではないか、ということです。

 まず第一には、これは、そろそろ、日本人は、はっきり認識しなくてはならない事実なのではないか、と思うのですが、戦前、戦中のような、強大、かつ、圧倒的な権力を持った、大日本帝国政府は、戦後、数十年経った現在の時点では、もはや、ほぼ完全に消え去り、現在の日本の政府は、はっきり言うと、ちょっと、国民が、大騒ぎして、政府叩きや、政治家叩きや、役人叩きをやれば、せいぜい、持って、数年程度で、ごちゃごちゃになって、大崩壊してしまうほど、多くの一般市民に対して、相対的に、かなり弱いものになってしまっているので、こうした客観的な情勢から見る限り、そろそろ、多くの日本人は、市民としての自分達のパワーに自信を持って、そう簡単に、何でもかんでも、政府や政治家や役人のせいにして、何も行動せずに、そのまま野放しにしておいたり、あるいは、いつまでも、バラバラの一市民のまま、弱い被害者の立場に甘んじ続けるような必要は、もはや、全く、ないのではないか、ということです。

 つまり、多くの日本人の潜在意識の潮流には、これからも、まだまだ、ずっと政府叩きや、政治家叩きや、役人叩きをして、片っ端から、「偉い」と言われる人間を、次々とぶちのめして、引きずり降ろさないと気が済まないような精神性が残っているようなのですが、戦後、数十年経ち、そうしたことは、これまで、もう山ほどやってきたので、もうそろそろ、心機一転して、新たな意識で、政治家や役人と、多くの市民が一つになって、新たな国作りを始めていってもよいのではないか、ということです。

 第二には、そうすると、いったい、どのようなことが大切なのか、というと、これは、やはり、まだまだ、現代の多くの日本人には、難しい課題になってしまうかもしれないのですが、町内とか、団地やマンションとか、企業の組合とか、同じような意見のグループとか、何でも良いので、それぞれの人々が、あまりにも個人志向で、バラバラにならずに、小さな規模でよいから、最低でも、数十人ぐらいの人数の人々ごとに、良い意味での、何らかの理想や楽しみを共有するような小グループを作って、そこに所属することによって、たくさんの人々が、本音ベースで、好きなことを好きなように語り合ったり、あるいは、何か共通の問題や理想をテーマに話し合ったりしながら、さまざまな具体的な行動をしてゆくような努力が、とても大切なのではないか、ということです。

 ところが、そうではなく、特に現代の文明のように、都会に、多くの人々が密集して、生活しているにも関わらず、それぞれの人々が、あまりにも個人主義で、バラバラになっていると、そうした都会を中心に、莫大な富が生み出され、それに伴う、かなり巨額の税収が生まれるにも関わらず、そうした都会の人々の意見や要望は、ほとんど政治の世界に反映されずに、常に、ある程度、まとまった形の意見や要望が出続ける、地方の政治家の言いなり内閣が、ずっと政府を牛耳り続けることになるので、その結果、都会の人々は、働けど、働けど、あまり豊かさを実感できないような慢性停滞状態に陥ると共に、一方、地方でも、豪華な建物や道路や設備は、どんどん増え続けるけれども、結局、産業は停滞して、どんどん人口は減り続ける、というような、いびつな経済構造の、はっきり言うと、お先真っ暗の慢性停滞社会になってしまうことがあるので、非常に問題なのではないか、ということなのです。

 ですから、こうした状況を打破するためには、ともすれば、すぐにバラバラの個人主義に走りがちな大都会の人々が、小さな規模でも、全然、構わないので、それぞれ、何らかの理想や楽しみを共有するようなコミュニティーに属して、政治的な内容も含む、いろいろな活動を行うようにしていれば、それだけで、現代の日本の政治状況は、かなり改善されるのではないか、ということなのです。

※多分、多くの人々が、社会人になってから、何となく、グループを作ることを避けて、個人主義に走ろうとするのは、義務教育の段階で、自分達で、自分の好きな人達同士で、集まりを作るような経験が少なくて、常に、どこの誰ともよく分からないような人達によって、個人個人の自由意思を無視して、勝手に、学校やクラスを決められる、とか、成績や順位をつけて、競わされる、というような体験が多かったからだと思われます(こんな押し付け教育を受けていたら、社会人になったら、誰だって、「もう好きにさせてくれ」、というような状況になるのではないでしょうか)。

 以上で、政治家や政党選びのための知恵についての話は、いったん、おしまいになります。

 

 追伸

 以下の文章を前の文章に付け足します。

※現代の日本人は、まだ、民主主義の歴史が浅いので、一票一票の格差の問題に鈍感かもしれないのですが、基本的に、こうした票の格差があるということは、「この地域の人々には、他の地域の人々に比べて、2倍、3倍の人権や政治力を与える」、とか、「この地域の人々には、他の地域の人々の半分以下の人権や政治力しか与えない」、ということになるので、はっきり言うと、ほぼ明確に、人間の間の身分差を認めるような、人権の侵害を行っていることになるので、本当は、かなり問題なのではないか、ということです。

 

Cecye(セスィエ)

2012年12月11日 7:03 AM, 政治



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