これはあまり聞かない話になるのではないかと思われるのですが、人類の歴史を調べてみると、後から考えてみると「なんで、あの程度の原因で、あれだけの大戦争をしなくてはならなかったのだろうか」とか、「確かに両国は、ものすごい緊張状態だったけれども、本当はあの時点で戦争をする必要はなかったのではないか」と思われるような状況が非常に多かったように思われるのですが、これに関しては、だいたい次のような二つのことが言えます。
1、たくさん豊かな国々がある中で、ある国だけが突出して、ものすごく不幸な状態にあるのをそのまま放っておくと、いつの間にか、その国の多くの人々が独裁志向の過激主義者の言いなりになるような、とんでもない事態になることがあるので注意が必要である
まず第一には、これは単純なことですが、もし、たくさんの国々がある中で、ある国だけが突出して、物質的にものすごくひどい状態にあるとか、国民の生活が、もう苦しくて苦しくて仕方がないというような状況になっている場合には、たいてい、そうした国の人々は、もうちょっとでも「こんなうまい解決方法がある」とか、「すべて隣の欲ばりの国のせいなんだ」とか、「国民が生き残るためには、これしか方法がない」などと独裁志向の過激主義者のような人物が多くの人々を煽るような演説をしたり、そうした政治活動を始めると、もう次の瞬間には、多くの人々が、すたこらさっさとそういう人物や団体の言う方向についていってしまい、たとえ少々問題があろうが、少々失敗があろうが、少しでも何らかの変化や実績が出ると、だんだん何でも言いなりになっていってしまうようなところがあるので、非常に注意が必要なのではないかということです。
ですから単純な話ですが、もし、たくさんの国々の中で、ある国だけが物質的にとても大変な状況にあるような場合には、いろいろ細かい条件付けはあっても全然構わないのですが、基本的には食べ物が余っている国は食べ物を与え、服が余っている国は服を与え、また何らかの生活必需品が余っている国は、そうした生活必需品を分けてあげるようにして、そうした国を長いスパンでは一国で自立してゆけるような方向に援助してあげることで、たいてい、そうした過激な独裁者の登場や不慮の戦争や混乱をあらかじめ避けることができるということです。
Cecye(セスィエ)