2、民主主義の基本原則においては、政治的な仕事は、行政府(内閣)に、法律の制定や行政府のチェックに関わる仕事は、立法府(国会)に、それから、そうした法律に基づく裁判は、司法府(裁判所)に、ある程度、きっちりと権力を分けて(権力分立)、それぞれの部門が、権力の濫用がないように、相互に監視し、牽制し合いながら、その上で、国民全体が、最高に幸福で繁栄した国づくりを行ってゆくことである
第二には、これは、私も、まだあまり聞いたことのない話になるのですが、現在の日本の政治の状況を見ていると、普通の一般の人々が、政治家に求めるべきことと、求めるべきでないこととの違いが、あまりよく分かっていないように見受けられる、ということなのです。
その理由は、単純で、現在の日本では、多分、国会議員が、どんな仕事をする人なのか、とか、市長や市議会議員が、一体、どんな仕事をする人なのか、ということが、多くの人々に、ほとんど、よく理解されていないからなのではないか、というように、私は、率直に理解しております。
それというのは、日本の政治制度が、もう長いこと議員内閣制なので、多くの人々の感覚としては、首相や大臣の仕事(行政府の仕事)と、それから、本当は、そうした首相や大臣の権力の濫用を押さえなくてはならない立場の国会議員の仕事(立法府の仕事)との違いが、全くよく分かっていないことに、その本質的な原因があるように、私には、見受けられます。
つまり、本当は、首相や大臣(大統領制だと、大統領や長官)が、変なことを始めたら、与野党問わず、議会で問いつめて、止めさせる、とか、議会で、どさくさに変な法律を通そうとしたら、それを、首相や大臣が、圧力をかけて、止めさせる、みたいな目的のためにあるのが、そもそも、そうした行政府と立法府の役割を、きっちりと分けた権力分立(三権分立)の目的であるのですが、日本の場合、これが、裁判所(司法府)も含めて、全部、ほぼ一体になっていて、相互の監視や牽制(けんせい)というものが、ほとんど行われていないことが、そのそもそもの問題なのではないか、ということなのです。
ですから、ここで、普通の一般の人々が、政治家に求めるべきことを、簡単に列挙すると、大体、以下のような四つのことになります。
1、その地方の選挙民は、その地方で選出した政治家の選挙時の公約が、その期限までに、しっかり出来るかどうか、一定期間ごとに、しっかりとチェックし、確認する必要がある
これは、本当は、人間として、当たり前のことになるのですが、前にも述べたように、その政治家が、あらかじめ、「これは、やる」、「これは、できる」、と言った内容は、基本的に、その内容を問わず、四半期とか、一定期間ごとに(つまり、最初に言った期限の通りに)、しっかり、それができているかどうか、有権者は、しっかり調べて、確認する必要がある、ということです。
Cecye(セスィエ)
2011年5月23日 9:26 PM, 政治