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歴史の終わり Part 2

人類の文明を支配する繁栄と衰退のサイクル

 第二には、これは普通、日常の生活をしているだけであるとほとんど考えないような内容なのではないか、と私は思うのですが、実は、人類の文明というのは、現在までの地球のさまざまな国々の繁栄と衰退のプロセスのように、ある程度進歩していった段階で、ほぼオートマチックに崩壊してゆく、というような発展と崩壊のプロセスが、最初からある程度決まりきったシナリオのように、それ自体の中に含まれているようなところがあった、ということなのです。

 これは細かくは、また別のページに譲りたいのですが、要は、現代のような人類の文明の形式であると、これは、どんな国であっても、ある一定の期間の間だけのその国や地域の繁栄ということはあり得るけれども、そうした一定の期間が過ぎると、ほぼ確実に、まるで決まり切ったシナリオでもあるかのごとく衰退のプロセスに入り、それから滅亡、もしくは、再度ゼロからのスタートを余儀なくされるような繰り返しのプロセスに入らざるを得なくなってしまう、ということなのです。

 

多くの人々の表面意識と潜在意識の分離が国家の衰退をもたらす

 これは、どのような国であっても基本的に全く同じなのですが、まずは近隣の国々から過酷な侵略や支配を受けるとか、物質的にあまりに惨めな欠乏生活を強いられるなどというような理由によって、ある程度の人数の人々がみんなで一致団結して、政治的独立を目指す、とか、食料や生活必需品の大々的な増産や貿易の拡大を図る、というような地道なプロセスを経ることによって、うまく行くと、そうした国というのは、政治的に独立できたり、物質的にもある程度豊かな生活ができるようになることも非常に多いのですが、たいてい、その後が問題で、これはどこの国の歴史を見てもほとんど同じなのですが、そうした豊かさの享受の後には、たいてい政治の混乱や社会の腐敗というのが起きてきて、その後、非常に長期間に渡って、安定期と混乱期を交互に繰り返し続けるような政治や社会の状況に陥ってしまうことが非常に多いのです。

 それは、一体なぜなのかというと、物質世界における混乱や欠乏というのは、肉体的に大変不快な感覚を伴うので、たいてい、表面意識的にも潜在意識的にも、「今すぐにでも解決したい」、と思えるような非常に切実な欲求を生じさせることになるのですが、ところが、そうした物質世界の安定や豊かさを享受するために、あまりにガッチリとした法律や社会の枠組みを作り過ぎてしまうと、今度は、そうした法律や社会の枠組みが表向きの表面意識のレベルはともかくとして、心の中の本音、つまり、多くの人々の潜在意識のレベルでは、だんだんものすごいストレスや欲求不満を鬱積(うっせき)させることになってゆくので、やがて、そうした多くの人々の潜在意識レベルの溜まりに溜まったストレスや欲求不満というのが、そうした国や社会そのものに対する潜在的な破壊欲求であるとか、分裂欲求のようなものに心の奥底の水面下において、どんどん変わっていってしまうようなところがあるからなのです。

 そうすると、そうした政治的に安定した豊かな国の生活においては、たいてい、多くの人々は、表面的にはみんな口を揃えて、「この国は素晴らしい豊かな国だ」、とか、「この国は、たいへん発展した文明国だ」、などと言うのですが、そうした心の裏側というか、奥底では、「もうこんな平凡な生活には飽き飽きしてきた。もう一度、昔のようにみんなで力を合わせて働いて、ものすごい一体感が感じられたあの革命や戦争の頃とか、経済成長の頃に戻れないかな」、とか、「この窮屈で退屈な人間関係や、このつまらない学校や職場に通う生活をいつまでも続けなくちゃいけないなんて、考えるだけで、もう精神的に参ってしまう」、などという具合に、物質的には、「今の国、最高!」、ところが、精神的には、「こんな国、もう嫌だ!」、などというように多くの人々の建前と本音というものが完全に分裂した、非常に複雑な精神構造の社会になることが非常に多い、ということなのです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2010年8月11日 10:00 PM, スピリチュアリズム、霊界 / 宗教、道徳 / 歴史 / 社会、文化



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