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現代の民主主義の問題点と、その解決策について Part 36

1、政教分離の原則について

 まず一つめは、一般に民主主義の国では、別に宗教団体が政治家を応援しても、全く構わないことになってはいるのですが、ただし、そうした宗教的な内容を、あまりにも厳格に政治の世界には持ち込まない方がよい、あるいは、持ち込んではいけない、とするような政教分離の政治のあり方というものがあります。

 それというのは、先ほども述べましたが、宗教というのは、多くの人々に心のより所や深い安らぎや安心感をもたらすような精神的な効用があるのですが、しかし、その一方で、たいていの宗教では、何らかの絶対的な真理や法や正義といった宗教的な価値観も、強く強要してくるようなところがあるからです。

 ですので、はっきり言って、そうした宗教が政治の世界に、あまりにも強く関わりすぎるようになると、本当は実際の事実関係を調べて、その時代時代の社会のあり方や科学技術の進歩なども反映しながら、かなり冷静に客観的、慎重な態度で、政治的な決定や命令をしなくてはならないような非常にデリケートな問題があったとしても、ほとんど、そうした細かな調査や検討もせずに、「我々の宗教的な教えによると、絶対にこれが正しいのだ」「神の意志によれば、この人達の主張はすべて間違いなので、一方的に処罰しても何の問題もないはずだ」「宗教的な教義を厳密に検討した結果、現在の社会には何も問題はないので、現在のままの政治体制を永遠に続けてゆけばよいはずだ」(思想や政治的な主張などについても、多少似たようなケースがあるとは思いますが・・・)などというような具合に、はっきり言うと、ほとんど何の政治的、社会的な問題の解決など一切せずに、そうした宗教的な教義に基づいて、かなり独善的に一方的な政治的な弾圧のようなものを、いくらでも行えてしまえるようなところがあるわけです。

 21世紀初頭の現代の世界においても、そうした政治の問題は、時折、垣間見られることがあるようなのですが、それゆえ、これまでの歴史の経緯において、そうした問題で散々政治がおかしくなって、国内外の人々が非常に迷惑したと理解している民主主義の国々では、宗教活動の自由は普通に認めているけれども、そうした宗教が、政治の世界には、あまりにも深く関わらないようにするための政教分離の仕組みが、政治の仕組みに組み込まれているようなところがあるわけです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2025年9月1日 9:04 PM, スピリチュアリズム、霊界 / 人生観、世界観 / 宗教、道徳 / 政治 / 教育 / 歴史 / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 科学、テクノロジー / 経済



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