3、人間の所有権を巡る争いと、その解決策の歴史について
三つめは、これは現在も世界中で様々な問題を巻き起こしているような内容になると思うのですが、たいてい、そうした形で、二人以上の人間が争っている場合、お互いにそれをはっきり言うか、言わないかはともかくとして、それまで、ある人(あるいは人々)が所有していた物や土地や利益や権利などのようなものを、様々な理由をつけて、別のある人が、無理やりに、あるいは、一応形式的には合法的に取り上げて、自分のものにしようとしたり、あるいは、まるで昔から自分のものであったかのように扱おうとする際に、そうしたものを取ろうとしたり、あるいは、取られまいとして、そうした争いが発生することが多いように思われます。
人間においても、また自然界の生き物などにおいても、「これは自分のものである」「これは自分が普段使っている物である」「ここは自分達がいる土地や縄張りである」「これは自分の獲物である」「これは自分が苦労して作った作物である」などというような「所有」の感覚は、ある程度共通して持っている感覚のようです。
ですので当然、人間であれ、自然界の生き物であれ、そうした形で、自分(あるいは自分達)が所有していると感じているものが突然なくなったり、奪われたりすると、「自分の大事な物がなくなってしまった。どこに行ってしまったのだろう?今すぐ探さなくては・・・」「何をするんだ!俺の物を取るな!今すぐ返してくれ」「ここは我々の土地(縄張り)だから、よそ者は出ていってくれ」「私のものを勝手に持っていくな。絶対捕まえて、取り戻してやる!」「大事なものがなくなってしまったので、今までの自分の生活ができなくなってしまった。なんとかしなければ・・・」などというような感じで、自分が、それまで所有していると感じていたものが、いきなりなくなったり、取られたりすると、なんとか、すぐに探して、取り戻そうとしたり、また、そうした加害行為をする者がいた場合には、少しでも止めようとしたり、あるいは、戦ったり、罰したりしようとすることが多いようです。
Cecye(セスィエ)
2022年6月10日 9:03 PM, おすすめ記事 / 人生観、世界観 / 宗教、道徳 / 政治 / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 経済 / 自然、生命 / 軍事