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政治問題と社会問題の違いについて Part 1 

 前回の文章でも少し述べたのですが、現在の世界では、政治改革が必要になる政治的な問題と、そうした政治改革では、うまく解決できない社会的な問題が、いつの間にか多くの人々の間で、かなりごちゃごちゃと混同して理解されることで、いろいろな問題の解決が長引いて、多くの人々が非常に不利益を被ったり、不幸な状態に置かれ続けることがあるようなので、多少注意が必要なようです。

 

1、政治的な問題と社会的な問題の違いについて

 例えば、一言で「政治改革」と言っても、議会や議員に問題があるのであれば、そうした議会や議員などの立法府の改革や改善が必要になるでしょうし、また、大統領や首相や大臣や役人などの行政に問題があるのであれば、そうした行政の改革や改善が必要になるでしょうし、それから裁判官や裁判所に問題があるのであれば、そうした裁判官や裁判所などの司法制度の改革や改善が必要になります。

 また、現在のコロナ禍のような感染症や、地震や台風のような災害については、そうした感染症や災害に対する有効な対策が必要になるでしょうし、また軍事上の問題については、第二次世界大戦時の日本のように国のシステム自体に問題があるのであれば、かなり抜本的な国の制度改革や改善が必要になるのですが、しかし、そこまでのレベルではない軍事的な問題であれば、外交、もしくは、軍隊(日本の場合は、自衛隊)の改革や改善をすれば、十分であるということになります。

 つまり政治に問題がある場合には、まずは、その時点で国民の信託を受けて、政権を握っている与党自身が、そうした政治問題をしっかりと解決するべきなのですが、ただ、もし、その時に政権を握っている与党が、十分な改革や改善が行えずに、国民が大きな被害を被り続けているような場合には、国民の側としては、そうした政治問題の解決を公約に掲げている野党に投票して、政権交代してもらい、そうした政治問題をしっかり解決してもらうことが、とても大事になります。

 それでは、現在のようなコロナ禍や、地震や台風などの自然災害などについては、どうなのかというと、これは今述べているような政治自体の問題ではなくて、そうした政治の枠組みを超えた人間の社会の中で起きている社会問題になるので、確かにそうした社会問題を解決する際の政治的な手腕の良し悪しはあるかもしれないのですが、そうした社会問題の責任まで、あまり深く考えることなく、何でもかんでも政治の世界に押し付けてはいけないようなところがあるのです。

 つまり政治的な問題については、そうした政治的な問題を解決するための政治改革を行えば、それで、そうした政治的な問題はなくなってゆくはずなのですが、今回のコロナ禍のように、はっきり言ってしまうと、多くの人々には、一見、政治的な問題のように感じられるかもしれないけれども、よく考えてみると、あまり政治的な問題ではないことに対してまで、政治改革のようなことを求めようとすると、結果としては、様々な政治的な混乱や空白が生じることで、かえって、そうした社会問題の解決がうまくできなくなって、混乱して、長引いてしまうことがあるのです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2021年11月4日 9:03 PM, おすすめ記事 / コラム / 予知、予言、未来予測 / 成功論、繁栄論 / 政治 / 歴史 / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 経済 / 軍事



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