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人間の知的な向上と霊的な悟りの関係について  Part 19

  再び、「人間の知的な向上と霊的な悟りの関係について」の話に戻ります。

 

5、個人としての悟りを得るだけでなく、多くの人々を救い導く、霊的な教えを獲得するような「悟り」について

 五つめは、これはインドや中国を初めとするような東洋において、一般に「偉大な聖者の教え」と考えられているような内容になるのですが、簡単に言うと、霊的な修行の結果、その人が個人として、何らかの素晴らしい悟りの体験を得るだけでなく、さらには、その人以外の他の多くの人々にとっても非常に役立ち、また、本当の心の安らぎや豊かさをもたらす尊い教えのようなものを、明確に発見して、他の多くの人々に説いてゆくような意味での「悟り」になります。

 古代から現代まで、こうした偉大な悟りを得た人物の話は、たくさん伝わってきていると思うのですが、これに関しては、だいたい次のような二つのことが言えます。

 まず一つめは、おそらく、そうした悟りを得た人物は、単に霊的なことに詳しいだけでなく、多くの人々の苦悩や大変さをよく知っていたために、そうした多くの人々を助け、救い導くような霊的な教えを説くようになっていったのではないか、と思われます。

 ただ、前にも述べましたが、その時代や地域の状況として、そうした霊的な教えのようなものが、時の権力者の威光をかなり強く脅かすようなものになってしまうことも多かったようなので、実際には、後の時代の人々が考える以上に、結果として、そうした教えには、時の権力者の人々の意志や都合が、かなり色濃く残るようなものになってゆきがちであったようです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2021年5月18日 9:03 PM, インド思想、ヒンドゥー教 / 中国思想 / 仏教 / 宗教、道徳 / 知恵、正しさ



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