②非常に知性の高い人が、改革的なリーダーシップを振るっている場合には、時折、かなり予期しない形で悲劇的な結末になることもありうるので、非常に繊細な注意が必要である
二つめは、これも非常に問題が多いのですが、人類の歴史を見てみると、時折、非常に卓越したリーダー的な人物の活躍によって、様々な大きな企業や団体ばかりでなく、時には、国家レベルで大きな改革が行われてゆくことがあるのですが、こうした際には、たいてい、先ほどから述べているような、ほんの少数の非常に卓越した知識や経験や実績を持つリーダー的な人物に従って、多くの人々が、その人の言われた通りに何でも行動しようとするような、いわゆる一種の依存的な人間関係になりやすいようなところがあるのではないか、と思います。
ところが、こうした際には、気をつけておかないと、時折、様々な問題が生じることがあるようなのです。
これは、とても難しい問題を含んでいるのですが、例えば、そこにもうすでに数年と言わず、十年、数十年と様々な大変な大問題を抱えて、どうにもにっちもさっちも行かなくなってしまった企業や国家があるとして、そうした大変な状況を何とかうまく解決するために、それまでに何らかの分野で非常に優秀な実績を出してきた人物を、そうした企業や国のトップに据えたところ、ある程度の期間のうちに劇的な大改革が実施されて、非常に良い成果を上げるようになってきたとします。
こうした場合、たいてい、そうした企業や国で働いている多くの人々は、そうした非常に優れた人物を大きく賞賛すると共に、「とにかく、その人の言う通りに何でもやってゆけばいいんだ」とか、あるいは、「その人の言う通りにできないと、役職を奪われたり、クビにされてしまうんだ」などと考えるようになることが多いのではないか、と思われます。
Ｃｅｃｙｅ（セスィエ）
2020年11月10日 9:03 PM, おすすめ記事 / 人生観、世界観 / 宗教、道徳 / 成功論、繁栄論 / 政治 / 歴史 / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 経済 / 軍事
