三つめは、これは特に近現代に入って、科学的な医療や公衆衛生の観念が大きく発達した後に顕著に言えるようになった人類の社会の大きな変化になるのですが、はっきり言ってしまうと、近現代以前の時代には、もう国によっては、現在のような衛生観念なんて、ほとんどなくて、自然に近い生活というよりも、汚くて、ぼろいどころでもなく、もっとはっきり言うと、半分、人間や動物の糞尿にまみれるような、とんでもなく汚い生活をしている人々が、人類の中には、たくさんいたわけです。
それが医学の進歩や、公衆衛生の観念が発達してくると共に、それまで人類が全く知らなかった、非常に小さなバクテリアやウィルスの活動によって、人間や動植物が様々な病気になることや、また、きれいで衛生的な生活をすることで、そうした病原体の活動を抑えて、より健康に幸福に生活できることがわかるようになってきたわけです。
そうすると、以前は単に宗教や道徳の勧めで言われていた、きれいで清潔な生活の大切さや、道徳的な生き方の大切さが、そうした医学や衛生面から再び見直されるようになって、はっきり言うと、単に一人一人が、きれいに衛生的に生活するだけでなく、街全体、国全体をできるだけ、きれいで清潔で衛生的な街や国にしてゆくことが、とても大切にされるようになってきたわけです。
そして、そうした過程では、どうしても非常に権力の強い君主が大号令して、国民の通津浦々(つづうらうら)まで言うことを聞かせるような政治体制ではなく、国民の一人一人が積極的に参加し、一緒に運営してゆくような現代の民主制のような政治体制に、だんだん変わっていったようなところもあったようです。
Cecye(セスィエ)
2020年6月1日 9:03 PM, スピリチュアリズム、霊界 / 人生観、世界観 / 健康、医療 / 宗教、道徳 / 政治 / 歴史 / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 科学、テクノロジー / 自然、生命