4、人間は、新しいことを知るたびに、非常に大きな悦びを感じる生き物である
四つめは、それでは人間は、そうした形で、様々なことを新しく知ることで、いったいどのような欲求を満たしているか、ということについて考えてみたいと思うのですが、大まかに言うと、次のような四つのことが言えます。
一つめは、これは単純な人間の心理になるのですが、人間というのは、何か新しい物や変わった物、珍しい物を見聞きしたり、体験したりすることに、非常に強い悦びを感じる生き物であるということです。
二つめは、これも、みなさんのご自身の体験からある程度わかると思うのですが、人間というのは、いろいろな物の仕組みを知ったり、あるいは何らかの出来事が起きた後に、「なぜそうなったのか」というような物事の因果関係や理由のようなものを知ることに対して、非常に強い悦びを見出す生き物であるということです。
三つめは、これも、みなさんがよく知っている悦びであると思うのですが、人間というのは、何かを創ったり、行ったりして、何らかのことを成し遂げた時に、非常に大きな満足感や悦びを感じる生き物であるということです。
それから四つめは、人間というのは、そのような形で様々なことを知り、できるようになった後に、今度は、そうしたことを他の人々や生き物達に教えることや、さらには、そうして他の人々や生き物達が成長してゆく姿を見ると、非常に強い悦びを感じる生き物であるということです。
つまり、人間というのは、言ってみれば、一種の本能として、様々な物事を新たに知ったり、わかったり、できるようになっていったり、さらにはそうした物事を他の人々や生き物達に教えて、成長させてゆくことに対して、非常に強い悦びを感じるような生き物であるがゆえに、こうした一連の人間の知的活動があるのではないか、ということなのです。
Cecye(セスィエ)
2017年1月30日 9:03 PM, 知恵、正しさ