②他の人の信用や信頼を得ることにあまり大きな価値や満足を見いだせない場合には、当然、それなりの対策が必要になってくる
二つめは、ところが、世の中には、非常に不思議なことに、相手の信用や信頼を得ることには、ほとんど興味を示さずに、自分本位の満足や楽しみ中心の仕事や生活をしようとする人がいるものなのですが、これに関しては、次のような二つのことが言えます。
一つは、これは考えてみれば、当然のことなのですが、もし自分が、そうしたタイプの人間で、ちょっとそう簡単に他の人の希望やニーズに合わせて、ころころ仕事のやり方を変更するのが無理そうなタイプに思われた場合には、できれば、若いうちに、ある程度、自分の人生の長期設計を立てて、あまり周りに合わせなくても済むような、ちょっと職人的な仕事や芸術的な仕事の分野を選んで、そうした方向で能力開発した方が賢明なところがある、ということです。
二つめは、そうした職業選択をせずに、わりと普通の仕事を選んでしまった場合には、いくら自分本位の言い訳や理屈を言っても、たいてい、普通の会社では、だんだん出世コースから外れるばかりか、さらに自分にとって、つまらない変わった仕事ばかり押し付けられるようになるかもしれないので、少し仕事のやり方か、あるいは、自分の性格自体の変更を考える必要があるように思われます。
③他の人の信用や信頼感が負担や苦痛になってきたら、やはり、それなりの対策が必要である
三つは、これは、あまり考えたことがないかもしれないのですが、信用や信頼感というものには、思いもしない問題点があるのですが、それは、いつの間にか、他の人の信用や信頼感が、自分の感覚や実績というものを大きく乗り越えて、肥大化してゆき、精神的な苦痛や負担感につながってくることがあるのです。
ですから、もし自分が、そうした形で、他の人々から見た自分の見え方や思われ方と、自分自身の感覚や実績が、あまりにも大きくずれてきてしまった場合には、適度に休みを入れたり、仕事を減らしたり、また場合によっては、はっきりそうした事情を説明して、周りの人々の理解を得られるようにしておかないと、後で肉体面や精神面で問題が生じてくることがあるので、これには精神性や能力の高い人であればあるほど、多少、気をつけた方がよいようなところがある、ということが言えるでしょう。
Cecye(セスィエ)