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人間の信用や信頼感について Part 8

②特に莫大な投機マネーや、各国の政府や軍隊への信用に関しては、本当に大切なのは、「多くの人々の幸福の実現である」という視点を忘れずに、かなりしっかりした信用の管理を行う必要がある

 第二には、これは、あまり考えたことがある人は、少ないかもしれないのですが、実は、信用や信頼感というものには、非常に大きな弱点があって、それというのは、確かに、この世的に見た場合には、その人自身の信用や信頼感というのは、非常に大きな力となっているようなところがあるのですが、ところが、霊的に見た場合、その人自身よりも、そうした信用や信頼感自体が、まるで一つの命を持ったように、あちこち徘徊し回るような、ちょっと不思議な現象が起きてくるようなところがあるのです。

 こうした内容で、世の中で、よく知られているものの一つに、今日も国際金融の世界で、世界中、あちこちの国々を所狭しと動き回り、世界中の富を増やしたり、減らしたり続けている莫大な投機マネーの存在があげられます。

 実は、現在も世界中、お金儲けの機会さえあれば、よほどの倫理基準に抵触するようなこと以外は、どこにでも向かおうとする、こうした国際金融における莫大なマネーというのは、現在までの人類の経済の発達で作り上げた、人類自身は、あまり強く管理できないにも関わらず、多くの人々の仕事や生活に、かなり大きな影響を与える、一種の信用の化け物のような要素があるのです。

 それというのは、前にも別のところで述べましたが、お金というのは、言ってみれば、人間が考えた一種の信用のパッケージのような要素があるので、こうした信用に基づく紙切れ、あるいは、電子的なデータのような存在が、人間の意思とは、あまり関係なく、そうしたお金儲けや、お金の安全な保有目的のためのみに、あちこち移動し続けるような状況というのは、元々、多くの人々の幸福や繁栄のために経済の発達を試みた、人類自身の意思に多少、背くようなところがあるからなのです。

 もう一つ、こうした信用自身が、多くの人々の意思とは、あまり関係ない形で暴れやすい要素を持っているものに、いろいろな国の政府という存在と、それから軍隊という存在があるのですが、これは、いったいどんな内容なのか、というと、大まかに言うと、だいたい、次のような二つのことが言えます。

 一つは、これは考えてみれば、実に単純なことであるのですが、人類の歴史を見れば、よく分かるように、たとえ多くの人々の支持に基づいて、運営されているはずの民主主義国の政府であっても、時折、なぜか多くの人々の意思とはかなり違った、というか、ずれた決定や行動をしようとし始めることがあるということです。

 それと、もう一つは、言わずと知れた軍隊の問題になるのですが、要するに、こうした軍隊の存在というのも、武器は持っているし、また人数も多いこともあるので、気をつけておかないと、いつの間にか、多くの人々の意見とは、かなり違った独自の意思に基づいて、勝手に暴走し始めてしまうことがありうるということなのです。

 さて、それでは、それと先ほどの信用の話と、いったい何がつながっているのかというと、これは単純明快、要は、政府にしても、軍隊にしても、あまりにも多くの人々が強く信用して、また場合によっては、怖がって、あまり関心を持たずに、放ったらかしにするような状況になっていると、いつの間にか、そうした多くの人々の信用を元に、多くの人々の直接の意思や考えとは、かなり違った、一種の暴走を始めてしまうことがあるので、注意が必要なのではないか、ということなのです。

 こうした国際金融の世界の莫大なマネーの動きや、それから、各国の政府や軍隊の横暴や暴走の問題というのは、特に、ここ百年ぐらいの間の人類の歴史では、あちこちで、かなり問題になってきたものなのですが、要は、このように人間社会というのは、確かに多くの人々や団体の信用や信頼感を積み重ねる形で運営されているものではあるが、そうした信用というのは、時に行き過ぎて、言ってみれば、信用の暴走、さらには、その結果としての信用の全面崩壊のような事態を巻き起こすことがあるので、現実の私達の生活では、信用や信頼性は大事、だけど、それ以上に大切なのは、人間自身、または、人間の幸福、さらには、できるだけ多くの人々の幸福の実現であるという観点だけは、どのような状況であっても、しっかり持ち続ける必要があるのではないか、ということなのです(参考1参考2参考3)。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2013年12月9日 9:07 PM, 人生観、世界観 / 政治 / 知恵、正しさ / 経済 / 軍事



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