Light Symbol

心の働きについて Part 3

「理性」について

 第三には、今度は、さらにちょっと難しい心の働きが要求されるものになるのですが、それは、いったい何なのかというと、「これは、とても楽しい行為なんだけど、本当に今、やっていいのかな?」とか、「これは、ちょっと大変な辛いことなんだけど、ここで頑張らないと仕事を仕上げることができないから、しっかり最後までやらなくちゃ」などというような心の働き、つまり、次々とパッパッと反射的に判断や意思決定をし続けてゆくような心の働きではなく、もう少し、じっくりと自分の考えを巡らせた上で、できるだけ正しい判断や意思決定をしてゆこうとするような、いわゆる「理性」に基づく心の働きがあるのではないか、ということです。

 もう少し具体的に言うと、「これは、本当にやって良いことなのか、それとも悪いことなのか」とか、「これは、本当に正しいことなのか、それとも間違ったことなのか」とか、あるいは、「これをやった場合、結局、後からひどい目に遭うので、止めた方がいいのではないか」とか、「これをやっておけば、結局、後から考えてみると、ずっと良い結果になるのではないか」とか、さらには、「自分の都合や利益だけを考えるなら、この方が良いのだが、会社や家族の都合や利益を考えると、やはり止めた方がよいのかな」とか、「正直言って、今の自分としては、とても大変なのだが、多くの人々の利益という観点から見ると、やはり、こちらの方を選ぶべきなのかな」などというように、その物事の良し悪しや、正邪や損得というものを、ある程度、総合的に考えた上で、パッと考えた判断や意思としては、本当は、ちょっと違うのだけれど、もっと高い視点や長期的な視点、あるいは、もっと総合的な視点で考えれば、「こちらの方が良い判断だ」とか、「これは間違った判断だ」というように、ある程度、理性的に考えてゆくような心の働きのことです。

 さらに「理性」について付け加えると、そうした理性的な判断の上に、もう少し長期的な観点から見た、強い意思のような心のあり方、つまり、「自分の正直な気持ちとしては、もうすっかり疲れてしまったし、いろいろなことがあって、うんざりしているんだけど、ここは、もう少しの辛抱だから、しっかり頑張らなきゃ」とか、「一度決めたことは、一応、ある程度区切りがつくところまでやり通すぞ」などというような強い意思や、それから、多少の危険や困難があったとしても、それに敢然と立ち向かってゆくような強い勇気、つまり、「本当は怖いし、止めたいんだけど、ここは勇気を振り絞って、とにかくやってみよう」とか、「この先、どうなるかよく分からないんだけど、とにかく一度やってみるぞ」というような強い勇気のような気持ちも、こうした「理性」の心の働きに含めて良いのではないか、と思われます。

 それと、これは少し違った「理性」についての物の見方になるのですが、例えば、この宇宙の創造主である神仏の心といった、何らかの一つの対象に向けて、自分自身のさまざまな知識や体験を組み合わせて、深く考え抜いてゆくような深い思索や、あるいは、何らかのテーマの下に、いろいろな知識や情報を、総合的に理解し、把握し直してゆくような知恵の獲得も、「理性」の中に付け加えてもいいのかもしれません。

 

  続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2013年9月12日 9:03 PM, 宗教、道徳 / 知恵、正しさ



«

»

おすすめ記事

過去の記事