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ホームスクーリングについて Part 7

4、ホームスクーリングの場合には、親の経験から見て、社会に出て、数十年経っても、もう一度も使わなかったような内容は、思い切って、試験に通れば、それで良しという程度に手を抜くと共に、社会に出て、すぐに必要になる知識や技能に関しては、できるだけ早めにマスターさせるようにしてゆく

 第四には、そうやって、ホームスクーリングをしていると、大人の目で見ると、「なんで、こんな社会に出て、何十年も経つのに、一度も使わないような、役に立たないこと、教えるの?」、とか、「社会に出て、仕事するようになると、毎日、使うような内容なのに、なんで、こんな重要なこと、学校で教えないの?」、というような内容が、結構、たくさんあることに気がつくのですが、はっきり言って、こうした内容については、ホームスクーリングの場合、学校のように、「とにかく、真面目にすべてマスターしなくてはいけません」なんてスタンスは、絶対に取らずに、せいぜい、「これは、社会に出ても、全然、使わないから、ある程度、出来たら、それで、もう良しとする」、とか、「もうこれは、ほとんど意味ないから、とにかく、大学検定とか、入学試験を通る時だけ、出来れば、それで良しとする」、などというように、学習の内容にメリハリをつけると共に、もし社会に出て、使いそうな内容は、できるだけ早い段階から、本を読ませたり、テレビで見せたり、親の話を聞かせたりして、教えておいた方がよい、ということになります。

 

 

約百年前の全国民一律の義務教育が始まった頃と違って、現代では、学校と家庭を比べると、学校の教師よりも、ごくごく普通の家庭の両親や親族の方が、教養的にも、社会経験的にも、圧倒的に上の時代に、すっかり移り変わってしまっている

 これは、現代の多くの人々の完全な思い込みになっているような内容なのではないか、と私は思うのですが、一昔前の時代、つまり、日本だと、今から百年前ぐらいの時代に、全国一律の学校教育が始まった段階では、福沢諭吉の「学問のすゝめ(すすめ)」に象徴されるように、一人一人の人間が、大きな国家の一員である、という自覚を、しっかりと持って、新たな知識や技能の獲得に邁進する、というような心掛けや実践が、非常に重要だったのかもしれないのですが、それが、現代のような時代になると、もうそんなことは、誰でも知っているような当たり前の常識になってしまい(ただ、これも、いまだに、真の人間の平等観の理解や、実学中心の学問のすすめという観点では、日本だと、今ひとつ理解されていないような気がします)、はっきり言って、そうした一昔前の教師ぐらいの知識や技能ぐらいなら、高卒や大卒が、当たり前の現代の時代には、もうほとんどの人が、同じくらい、もしくは、それ以上の知識や技能ぐらい、当たり前に持っているような時代に、すでに大きく移り変わってしまっている、ということなのです。

 それゆえ、そうした現代のような時代においては、もう一昔前の時代のように、「学校だけが、最高の教育の機会を提供してくれる唯一の場所である」、とか、「学校に行かなければ、絶対に良い就職も出世もできない」、というような時代は、もうとっくの昔に終わってしまっているので、これは、はっきり言って、申し訳ないのですが、現代のような時代においては、場合によっては、「親や家族の方が、学校の先生よりも、教養的にも、社会経験的にも、ずっと上である」、とか、「親や家族の方が、学校よりも、ずっと良い教え方ができたり、ずっと良い子供の指導方針が立てられる」、とか、「結局、学校を信頼して、子供を任せっきりにしていた家の子供は、その後、みんな大変な苦労を強いられるようになり、その反対に、親や家族が、しっかりサポートしていた子供だけが、その後、良い学歴や良い就職の道を見つけることができた」、などというような状況に、すでに大きく変化してきている、ということなのです。

 それゆえ、一昔前の時代のように、国民の平均として、学校と家庭を比べると、家庭の両親や親族よりも、学校や教師の方が、圧倒的に上、というような時代は、とうの昔に終わっており、そうではなく、もう最近は、どう考えてみても、国民の平均として、学校と家庭を比べると、学校や教師よりも、家庭の両親や親族の方が、教養的にも、社会経験的にも、圧倒的に上、というような時代に、すっかり移り変わってしまっている、ということなのです。

※学校の言う通りにしていて、いざ就職の段階になっても、就職できないなんて時代に変わったからには、もう学校を全面信用している親や子供は、今後は、どうなるか全く分からない時代に移り変わった、ということなので、こうした状況下では、親も子供も、一昔前の時代のように、政府や学校を全面的に信用して、ついてゆくような態度は改めて、親としては、子供の将来設計は、子供が、将来的に、一番、幸せな人生を歩んでゆけるように、自分達で主体的に決めて、そのために必要な学歴やキャリアの獲得や、知識やスキルの獲得を、しっかりと計画的に行ってゆく、というような家庭の方針への変更が、現在、非常に重要になってきているのです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2011年5月15日 9:15 PM, 教育



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