②営利企業の会計監査はかなり厳しく、きっちりと行われているのだが、宗教団体の会計監査は、ほぼ非公開のザル状態になってしまっているので、気を付けておかないと非常に危険である
第二には、これも一般常識のレベルから考えると非常に不思議なことであるのですが、とにもかくにも普通の一般企業であれば、基本的に経理の状況に関しては、公の会計監査で、かなりのレベルまで厳しくチェックされると共に、また、ある程度以上の規模の企業ともなれば、たいてい、ほぼ全面公開になっていることが多いので、その結果、誰でも望めば、その企業の会計の状況は、ある程度知ることができるようになっているのですが、ところが、これが宗教の場合には、たいていの場合、ほぼ非公開、もしくは公開していても実質、誰もその詳しい中身がよく分からないような状況になっているにも関わらず、なぜか誰も、それを不思議とも異常とも思わないというような普通の一般社会の感覚から見ると、かなり外れた状況になっていることが非常に多いのです。
それと、もう一つの問題は、たいていの宗教の場合、その宗教の財務状況に全く関わりなく、そこの信者は、その宗教に献金すること自体が素晴らしい徳になるなどと教えられていることが非常に多いので、これでは、もし、その宗教が、いつの間にか、いい加減な性格の人物や欲深い人物によって乗っ取られてしまった場合、実質的に誰からもチェックできないばかりか、それどころか、はっきり言うと、とんでもない信仰を盾に取った宗教詐欺のようなものが発生する可能性すら、いつでもあるように状況になってしまいがちであるということなのです。
③たとえ宗教団体であっても、世襲制の弊害や同族経営の難しさは、普通の一般企業と同じように大変な問題や間違いを巻き起こすことが非常に多い
第三には、これも考えてみると非常に不思議なことであるのですが、世間では、これだけ世襲制の弊害や、同族経営の難しさが指摘されているような時代であるにも関わらず、なぜか宗教においては、そうした世襲制や同族経営が、まるで最高に素晴らしいものであるかのごとく喧伝されていることが非常に多いのです。
しかし、そうした宗教団体というものであっても、それを単なる一種の人間集団というような目で冷静に見直してみた場合、宗教団体という人間集団における世襲や同族経営だけは、絶対大丈夫で、王室や企業といった人間集団における世襲制や同族経営だけは全く、どうしようもない、というような物の見方というのは、私は、どう考えてみても、ちょっと現実と違う、というか、はっきり言うと、ちょっと甘すぎるのではないか、というように率直に感じております。
Cecye(セスィエ)
2011年1月17日 9:35 PM, スピリチュアリズム、霊界 / 宗教、道徳 / 社会、文化